家じまいくん
RESEARCH

2026年版 47都道府県別 介護保険認定者数 + 認定率 ランキング

厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」第2表 都道府県別 第1号被保険者数 + 第4-1-1表 都道府県別 要介護(要支援)認定者数 男女計 を e-Stat 公開 Excel から実機抽出。47都道府県別の認定者数・認定率・ランキングを完全網羅しました。47県合計 = point.pdf 公表値(第1号被保険者 約3,589万人 / 認定者 約708万人)と完全一致を確認した嘘ゼロ運用データです。家じまいくんの視点では、親の要介護認定 = 相続準備(売却・賃貸・解体・住居の4選択肢検討)を前倒しすべきタイミングシグナルとして機能します。

公開: 2026年5月18日 | データ確認日: 2026-05-18 | 編集: 家じまいくん編集部

1. 全国概況:令和5年度末 認定者 708万人(過去最高)

厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント」(2024年公表)+ 47県別実機抽出値を整理しました。第1号被保険者は前年度比 +約4万人(+0.1%)に対し、要介護(要支援)認定者は +約14万人(+2.0%)と高い伸びを示しています。10年前(平成26年度末)の認定者 約584万人と比較すると +21.3% に達し、「65歳以上人口の伸びを上回るペース」で認定者が増加している構造が読み取れます。

区分令和4年度末(2023年3月末)令和5年度末(2024年3月末)前年度比
第1号被保険者数約 3,585万人35,889,733 +0.1%
要介護(要支援)認定者数約 694万人7,083,236 +2.0%
認定率(第1号被保険者ベース・point.pdf 公表値)19%19.4%+0.4 ポイント

出典: 令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント PDF 同年報 ハブページ(2026-05-18 実機ダウンロード・47県別データは e-Stat 公開 Excel から openpyxl 機械抽出)

定義に関する注記: 厚労省 point.pdf 公表の全国認定率 19.4% は「第1号被保険者の認定率」(分子 = 第1号認定者のみ)。一方、本データの 47県別「認定率」は e-Stat 公開ファイルで都道府県別に独立提供されている「認定者総数」(第1号 + 第2号特定疾病分)を分子としており、47県合計の比率は 19.74% となる。約 0.34ポイント の差は第2号被保険者(40-64歳・特定疾病分・全国約9.6万人)の影響。都道府県別の認定率比較目的では本データの定義(認定者総数 ÷ 第1号被保険者数)で十分有用ですが、point.pdf headline 値との厳密一致を求める用途には不向きです。

2. 認定者数 都道府県別ランキング TOP10(令和5年度末)

人口の多い大都市圏が上位を独占。TOP10 で全国認定者の約 57% を占めます。

順位都道府県認定者数第1号被保険者数認定率地域別ページ
1東京都666,9283,157,13021.12%東京都の地域別データ
2大阪府568,8112,359,83424.10%大阪府の地域別データ
3神奈川県463,3842,351,72719.70%神奈川県の地域別データ
4北海道354,3581,665,44521.28%北海道の地域別データ
5埼玉県350,7331,979,73217.72%埼玉県の地域別データ
6愛知県345,9151,900,04918.21%愛知県の地域別データ
7兵庫県341,2361,582,14921.57%兵庫県の地域別データ
8千葉県317,1781,739,33318.24%千葉県の地域別データ
9福岡県282,2491,427,96319.77%福岡県の地域別データ
10静岡県192,3321,101,89817.45%静岡県の地域別データ

3. 認定率 TOP10(高齢者あたり認定者割合・高い順)

関西圏・西日本・北日本の一部が上位を独占。大阪府 24.10% は全国平均(約 19.7%)を大きく上回り、65歳以上の約 4人に 1人 が認定済みです。

順位都道府県認定率認定者数第1号被保険者数
1大阪府24.10%568,8112,359,834
2京都府23.33%171,469734,885
3和歌山県22.26%68,212306,435
4兵庫県21.57%341,2361,582,149
5岡山県21.55%122,139566,747
6愛媛県21.29%93,752440,259
7北海道21.28%354,3581,665,445
8東京都21.12%666,9283,157,130
9島根県21.01%47,534226,294
10秋田県20.42%72,875356,820

4. 認定率 BOTTOM10(高齢者あたり認定者割合・低い順)

関東圏・南九州の一部が下位を占めます。認定率が低いことは「高齢者が元気」とも「申請が浸透していない」とも解釈でき、地域包括ケアシステムの浸透度の指標としても活用されます。

順位都道府県認定率認定者数第1号被保険者数
47宮崎県16.45%57,963352,258
46茨城県16.51%142,189861,406
45山梨県16.58%42,007253,291
44栃木県16.64%95,337572,808
43長野県17.44%113,940653,456
42静岡県17.45%192,3321,101,898
41埼玉県17.72%350,7331,979,732
40山形県17.79%63,876358,992
39岐阜県18.04%109,058604,590
38福井県18.07%42,143233,243

5. 第1号被保険者数 TOP10(65歳以上人口・参考指標)

認定者数・認定率を読み解く分母として、65歳以上人口(第1号被保険者)のランキングを掲載。大都市圏の絶対人口の大きさが、認定者数ランキングと連動していることが分かります。

順位都道府県第1号被保険者数認定者数認定率
1東京都3,157,130666,92821.12%
2大阪府2,359,834568,81124.10%
3神奈川県2,351,727463,38419.70%
4埼玉県1,979,732350,73317.72%
5愛知県1,900,049345,91518.21%
6千葉県1,739,333317,17818.24%
7北海道1,665,445354,35821.28%
8兵庫県1,582,149341,23621.57%
9福岡県1,427,963282,24919.77%
10静岡県1,101,898192,33217.45%

6. 47都道府県全件データ(北→南・令和5年度末)

厚労省 令和5年度 年報 第2表・第4-1-1表を都道府県別に実機抽出した完全データ。47県合計 第1号被保険者 35,889,733人 + 認定者 7,083,236人 で point.pdf 公表値と完全一致を検証済みです。

都道府県第1号被保険者数認定者数認定率件数順位認定率順位地域別ページ
北海道1,665,445354,35821.28%47北海道の地域別データ
青森県419,09976,95918.36%3033青森県の地域別データ
岩手県406,61380,69319.85%2917岩手県の地域別データ
宮城県656,351127,51119.43%1525宮城県の地域別データ
秋田県356,82072,87520.42%3110秋田県の地域別データ
山形県358,99263,87617.79%3640山形県の地域別データ
福島県589,276116,00219.69%1722福島県の地域別データ
茨城県861,406142,18916.51%1346茨城県の地域別データ
栃木県572,80895,33716.64%2444栃木県の地域別データ
群馬県580,950105,61218.18%2137群馬県の地域別データ
埼玉県1,979,732350,73317.72%541埼玉県の地域別データ
千葉県1,739,333317,17818.24%834千葉県の地域別データ
東京都3,157,130666,92821.12%18東京都の地域別データ
神奈川県2,351,727463,38419.70%321神奈川県の地域別データ
新潟県717,672136,77019.06%1428新潟県の地域別データ
富山県331,75866,40020.01%3516富山県の地域別データ
石川県334,93561,67918.42%3831石川県の地域別データ
福井県233,24342,14318.07%4538福井県の地域別データ
山梨県253,29142,00716.58%4645山梨県の地域別データ
長野県653,456113,94017.44%1843長野県の地域別データ
岐阜県604,590109,05818.04%2039岐阜県の地域別データ
静岡県1,101,898192,33217.45%1042静岡県の地域別データ
愛知県1,900,049345,91518.21%635愛知県の地域別データ
三重県530,737103,54819.51%2224三重県の地域別データ
滋賀県378,98770,59018.63%3330滋賀県の地域別データ
京都府734,885171,46923.33%112京都府の地域別データ
大阪府2,359,834568,81124.10%21大阪府の地域別データ
兵庫県1,582,149341,23621.57%74兵庫県の地域別データ
奈良県422,24485,45020.24%2813奈良県の地域別データ
和歌山県306,43568,21222.26%343和歌山県の地域別データ
鳥取県178,21535,21719.76%4719鳥取県の地域別データ
島根県226,29447,53421.01%429島根県の地域別データ
岡山県566,747122,13921.55%165岡山県の地域別データ
広島県821,523164,61120.04%1215広島県の地域別データ
山口県457,79888,82919.40%2626山口県の地域別データ
徳島県243,31849,30320.26%4111徳島県の地域別データ
香川県301,89561,16520.26%3912香川県の地域別データ
愛媛県440,25993,75221.29%256愛媛県の地域別データ
高知県241,78147,34919.58%4323高知県の地域別データ
福岡県1,427,963282,24919.77%918福岡県の地域別データ
佐賀県249,95145,93318.38%4432佐賀県の地域別データ
長崎県438,30388,57920.21%2714長崎県の地域別データ
熊本県552,972109,19719.75%1920熊本県の地域別データ
大分県374,56971,10718.98%3229大分県の地域別データ
宮崎県352,25857,96316.45%4047宮崎県の地域別データ
鹿児島県523,787101,37419.35%2327鹿児島県の地域別データ
沖縄県350,25563,74018.20%3736沖縄県の地域別データ

7. 要介護度別の構成比(全国・令和5年度末)

認定者 708万人 の内訳は、要介護1(20.7%)と要支援1・2 + 要介護2(合計 45.3%)の軽中度層が中心で、要介護3〜5 の重度層は 34.0% です。特養(特別養護老人ホーム)の入所要件は原則として要介護3以上で、本データの 34.0% が施設介護の主要対象層となります。

区分構成比状態の目安
要支援114.4%日常生活動作はほぼ自立しているが、家事や身支度などに見守り・声かけが必要な状態。介護予防サービスの利用が中心。
要支援214.1%要支援1に加えて立ち上がりや歩行に一部見守りが必要な状態。介護予防サービス + 訪問・通所予防の組合せが典型。
要介護120.7%要支援2と動作面では同程度だが、認知機能低下や状態の変動が見られ、部分的な介助が必要な状態。最も人数が多い区分。
要介護216.8%歩行・排せつ・食事などで部分的な介助、衣服着脱・入浴で全面的な介助を要する状態。在宅サービスの中心層。
要介護313.1%起き上がり・歩行・排せつ・入浴で全面的な介助が必要な状態。特養(特別養護老人ホーム)入所要件(要介護3以上)の境界線。
要介護412.6%日常生活全般にわたり全面的な介助を要する状態。施設介護または24時間体制の在宅介護が必要となる層。
要介護58.3%意思疎通の困難・寝たきり・全介助が必要な最重度の状態。多くは施設介護・医療ケアとの併用が必要となる。

出典: 令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント PDF

8. 法令根拠(介護保険法・5項目)

介護保険制度の法的位置付けは介護保険法(平成9年法律第123号)に明文化されています。e-Gov 公式条文から正確に整理しました。

要介護状態の定義介護保険法 第7条第3項
「身体上又は精神上の障害があるために、入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部又は一部について、厚生労働省令で定める期間にわたり継続して、常時介護を要すると見込まれる状態」と定義。要介護1〜5の5段階区分の根拠条文。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000123

要支援状態の定義介護保険法 第7条第4項
「身体上若しくは精神上の障害があるために入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部若しくは一部について厚生労働省令で定める期間にわたり継続して常時介護を要する状態の軽減若しくは悪化の防止に特に資する支援を要すると見込まれ、又は…継続して日常生活を営むのに支障があると見込まれる状態」と定義。要支援1・2の2段階区分の根拠条文。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000123

要介護認定の申請介護保険法 第19条
「保険給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその該当する要介護状態区分について、市町村の認定…を受けなければならない」と定める。要支援認定は第32条に同様の規定。市町村窓口での申請が起点となる。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000123

要介護認定の手続き介護保険法 第27条
市町村は申請があった場合、職員による調査+主治医意見書を踏まえ、介護認定審査会の審査・判定に基づき要介護区分を決定。第27条第11項により申請から30日以内の決定が原則。介護認定審査会の構成・運営は第14〜17条に規定。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000123

被保険者の区分(第1号・第2号)介護保険法 第9条
「市町村又は特別区の区域内に住所を有する六十五歳以上の者」が第1号被保険者(同条第1号)、「市町村又は特別区の区域内に住所を有する四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者」が第2号被保険者(同条第2号)。第1号は原因を問わず要介護・要支援認定の対象、第2号は特定疾病(第7条第3項各号で厚生労働省令で定める16疾病)に限り認定対象となる。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=409AC0000000123

9. 親が要支援/要介護になった時の相続準備手順(7ステップ・HowTo)

介護保険法第27条の認定手続きと連動した、家じまいくんの「相続準備タイミング」7ステップ。介護認定 = 相続準備の起点として、判断能力低下(成年後見開始)前に実家方針を固める運用順序を示します。

  1. 1. 市町村窓口で要介護認定の申請

    本人または家族(代理人)が市町村の介護保険担当窓口に「要介護・要支援認定申請書」を提出(介護保険法第27条第1項)。地域包括支援センター・指定居宅介護支援事業者・介護保険施設による代行申請も可能。被保険者証・主治医情報・マイナンバーが必要。手数料は無料。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  2. 2. 認定調査(市町村職員による訪問調査)

    市町村の認定調査員(または委託先ケアマネジャー)が自宅・施設を訪問し、74項目の基本調査と特記事項を記録(介護保険法第27条第2項)。身体機能・生活機能・認知機能・行動障害・社会生活適応の5領域を観察。所要時間 約1時間。本人だけでなく家族の同席が推奨される。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  3. 3. 主治医意見書の作成

    市町村が申請書に記載された主治医に依頼し、被保険者の心身の状況に関する意見書を取得(介護保険法第27条第3項)。費用は市町村負担。主治医がいない場合は市町村指定医を紹介。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  4. 4. コンピュータ判定(一次判定)

    認定調査の74項目データを全国統一のソフトウェアで処理し、要介護認定等基準時間を推計して要支援1〜要介護5の8区分(非該当を含めれば9区分)に振り分け(厚生労働省告示・要介護認定等基準時間の算定方法)。一次判定結果はあくまで参考値で、最終判定は次の二次判定で決まる。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  5. 5. 介護認定審査会(二次判定)

    保健・医療・福祉の専門家5名程度で構成される介護認定審査会が、一次判定結果+特記事項+主治医意見書を総合して要介護区分を決定(介護保険法第27条第5項)。一次判定の見直し(要介護度の繰り上げ・繰り下げ)が行われるケースは全申請の約20%。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  6. 6. 認定結果の通知(申請から原則30日以内)

    市町村が要介護度を決定し、被保険者に文書通知(介護保険法第27条第7項・第11項)。介護保険被保険者証に要介護度・有効期間(新規認定は原則6か月)が記載される。結果に不服があれば都道府県の介護保険審査会に審査請求が可能(同法第183条)。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

  7. 7. ケアプラン作成 → サービス利用開始

    要介護1〜5の認定者は居宅介護支援事業所のケアマネジャー、要支援1・2の認定者は地域包括支援センターがケアプランを作成。サービス利用開始後は1〜2年ごとに更新認定が必要(同法第28条)。状態が変化した場合は区分変更申請(同法第29条)。

    出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

10. 認定者数 増加の構造要因(5項目)

平成12年度(介護保険制度開始年)の認定者 約256万人 から令和5年度の 708万人 へと約2.8倍に拡大。公的データから読み取れる構造要因を整理しました。

65歳以上人口(第1号被保険者)の絶対数増加
厚生労働省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント」によると、第1号被保険者数は平成12年度(介護保険制度開始年)の 2,242万人 から令和5年度末 3,589万人へと約 1.6 倍に拡大。とくに 75歳以上の後期高齢者は 902万人 → 2,018万人 へと約 2.2 倍。後期高齢者割合の上昇が認定者数増加の最大要因。

出典: https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/23/dl/r05_point.pdf

認知症高齢者の増加
厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」推計では、65歳以上の認知症高齢者数は2025年に約700万人(高齢者の約5人に1人)に達する見込み。認知症は介護保険法第7条第3項の要介護状態に該当する代表的な原因疾患で、認定者数の構造的押上げ要因。

出典: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

単独・夫婦のみ高齢者世帯の増加
総務省「令和2年国勢調査」によると、65歳以上の単独世帯は約672万世帯(高齢者世帯総数の約29%)、夫婦のみ世帯は約825万世帯(同約35%)。同居家族による日常的な支援が得にくい世帯構造が広がり、フォーマルな介護サービス需要(介護認定 → サービス利用)が増加。

出典: https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2020/index.html

介護保険制度の認知浸透
介護保険制度(2000年4月施行)開始から四半世紀が経過し、サービス利用への心理的ハードルが低下。point.pdf 推移グラフでは認定者数が平成12年度 256万人 → 令和5年度 708万人へと約2.8倍に。同時期の65歳以上人口の伸び(約1.6倍)を大きく上回り、人口要因だけでなく認定申請の浸透も寄与。

出典: https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/23/dl/r05_point.pdf

(家じまいくん視点)相続準備タイミング指標としての価値
親が要介護認定を受けることは、本人の判断能力低下・住み替え(施設入所)・実家空き家化の前段階シグナル。令和5年度の認定者数 708万人 = 65歳以上の約 5人に1人 が認定済みで、相続実家対策(売却・賃貸・解体・住居)の意思決定を「相続発生後」ではなく「親の介護認定時点」に前倒しすべき定量的根拠となる。

出典: https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/23/dl/r05_point.pdf

11. よくある質問(FAQ 24問)

A. 制度の基礎

Q. 介護保険制度とは何ですか?
A. 2000年4月施行の介護保険法(平成9年法律第123号)に基づく社会保険制度です。40歳以上の国民が保険料を負担し、要介護・要支援状態と認定された人が原則1割(所得により2〜3割)の自己負担で介護サービスを利用できます。65歳以上を第1号被保険者、40〜64歳の医療保険加入者を第2号被保険者と区分し(介護保険法第9条)、運営主体は市町村・特別区です。
Q. 要介護認定と要支援認定の違いは?
A. 要介護認定(介護保険法第7条第3項・第19条)は「常時介護を要する」状態を1〜5の5段階で認定し、原則として在宅・施設サービス全般を利用可。要支援認定(同法第7条第4項・第32条)は「常時介護に至らないが日常生活に支障があり予防的支援を要する」状態を1・2の2段階で認定し、介護予防サービス(介護予防訪問看護・介護予防通所リハビリ 等)が中心となります。
Q. 第1号被保険者と第2号被保険者の違いは?
A. 介護保険法第9条により、第1号被保険者は「市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者」、第2号被保険者は「市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者」と定義されます。第1号は原因を問わず認定対象、第2号は厚生労働省令で定める「特定疾病」(がん末期・関節リウマチ・初老期認知症 等16疾病)に該当する場合に限り認定対象となります。本リサーチで採用する「認定率」は 47県別 認定者数 ÷ 第1号被保険者数 です。
Q. 要介護度は1〜5のどの区分が一番多い?
A. 厚労省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)のポイント」によると、令和5年度末(令和6年3月末現在)の要介護度別構成比は 要支援1: 14.4% / 要支援2: 14.1% / 要介護1: 20.7% / 要介護2: 16.8% / 要介護3: 13.1% / 要介護4: 12.6% / 要介護5: 8.3%。要介護1が最多区分で、要支援1・2 + 要介護1・2 の軽中度層が全体の約 66% を占めます。
Q. 認定を受けると医療費にも影響しますか?
A. 介護保険と医療保険は別制度です(介護保険法第7条・健康保険法第3条)。要介護認定を受けても医療費自己負担割合(1〜3割)は変わりません。ただし、訪問看護・通所リハビリ等で医療・介護の両方の対象となるサービスは原則として介護保険が優先します(介護保険法第20条)。

B. 申請・認定手続き

Q. 要介護認定はどこで申請しますか?
A. 本人または家族(代理人)が住所地の市町村(特別区を含む)の介護保険担当窓口に「要介護・要支援認定申請書」を提出します(介護保険法第27条第1項)。地域包括支援センター、指定居宅介護支援事業者、介護保険施設による代行申請も可能。手数料は無料。被保険者証・主治医情報・本人確認書類・マイナンバーを持参してください。
Q. 認定結果が出るまでどれくらいかかりますか?
A. 介護保険法第27条第11項により、原則として申請日から30日以内に認定結果が通知されます。30日以内に通知できない場合は、市町村は理由と決定見込日を通知する義務があります。実務上は、認定調査の日程調整・主治医意見書取得・介護認定審査会の開催スケジュールにより 30〜60日 を要するケースもあります。
Q. 認定調査ではどのような項目が確認されますか?
A. 厚生労働省告示「要介護認定等基準時間の算定方法」に基づき、74項目の基本調査+特記事項が記録されます。身体機能・起居動作(13項目)/ 生活機能(12項目)/ 認知機能(9項目)/ 精神・行動障害(15項目)/ 社会生活への適応(6項目)/ 過去14日間の特別な医療(12項目)の5領域+1領域。所要時間は約1時間。本人だけでは正確な状態把握が困難なため、家族の同席が強く推奨されます。
Q. 認定結果に不服がある場合は?
A. 介護保険法第183条により、認定結果に不服がある場合は通知を受けた日の翌日から60日以内に都道府県の介護保険審査会に審査請求が可能です。また、状態が変化した場合は同法第29条に基づき市町村に「区分変更申請」を行えば再認定を受けられます。区分変更申請は審査請求と並行して可能です。
Q. 認定の有効期間はどれくらいですか?
A. 介護保険法施行規則第38条により、新規認定は原則6か月(市町村判断で3〜12か月の範囲で調整可)。更新認定は原則12か月(同様に3〜48か月の範囲で調整可)。有効期間満了前に更新申請(同法第28条)が必要です。状態が安定している場合は更新認定で24〜48か月の長期化が可能となるため、更新時に主治医・ケアマネジャーと相談してください。

C. 47県データ・統計

Q. 認定者数が一番多い都道府県は?
A. 厚労省「令和5年度 介護保険事業状況報告(年報)」第4-1-1表から実機抽出した結果、TOP10は 東京都 666,928人 / 大阪府 568,811人 / 神奈川県 463,384人 / 北海道 354,358人 / 埼玉県 350,733人 / 愛知県 345,915人 / 兵庫県 341,236人 / 千葉県 317,178人 / 福岡県 282,249人 / 静岡県 192,332人 です。人口規模の大きい大都市圏が上位を占めます。最少は 鳥取県 35,217人。
Q. 認定率(高齢者に占める認定者の割合)が一番高い都道府県は?
A. 認定率(認定者数 ÷ 第1号被保険者数)TOP10は 大阪府 24.10% / 京都府 23.33% / 和歌山県 22.26% / 兵庫県 21.57% / 岡山県 21.55% / 愛媛県 21.29% / 北海道 21.28% / 東京都 21.12% / 島根県 21.01% / 秋田県 20.42%。西日本・関西圏が上位を独占しています。一方、認定率が低いのは 宮崎県 16.45% / 茨城県 16.51% / 山梨県 16.58% / 栃木県 16.64% で、いずれも 17% を下回ります。
Q. 全国の認定者数は何人ですか?
A. 令和5年度末(令和6年3月末現在)の全国認定者総数は 7,083,236人(point.pdf 公表値 約708万人と一致)です。これは65歳以上人口(第1号被保険者)35,889,733人 の約 19.7% に相当し、概ね「65歳以上の5人に1人」が要介護(要支援)認定を受けている計算になります。厚労省 point.pdf の headline 認定率は「第1号被保険者の認定率」として 19.4% を公表しており、本データの 19.74% との差(0.34ポイント)は分子に含まれる第2号被保険者(40-64歳・特定疾病分)の影響です。
Q. 都道府県別の認定者数データはどこで確認できる?
A. 厚生労働省「介護保険事業状況報告」が一次データです。年報(年度末確報値)は https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/23/index.html、月報(暫定値)は https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m24/2407.html で公開。47都道府県別の元データ Excel は e-Stat https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001031648 からダウンロード可能です。

D. 要介護度と給付

Q. 要介護度ごとの利用限度額はいくら?
A. 介護保険法第43条+介護保険法施行規則に基づく区分支給限度基準額(1か月・在宅サービスの場合)は、要支援1: 5,032単位 / 要支援2: 10,531単位 / 要介護1: 16,765単位 / 要介護2: 19,705単位 / 要介護3: 27,048単位 / 要介護4: 30,938単位 / 要介護5: 36,217単位。1単位は概ね 10〜11円(地域・サービス類型により異なる)。自己負担は原則1割、所得により2割または3割です(同法第49条の2)。
Q. 特養(特別養護老人ホーム)には要介護何以上で入所できる?
A. 2015年4月の介護保険法改正により、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の新規入所は原則として要介護3以上に限定されました(介護保険法第8条第27項)。要介護1・2の方は、認知症や家族による在宅介護が困難な特例事由が認められた場合に限り入所可能。本リサーチの構成比データでは要介護3以上が 34.0%(要介護3: 13.1% + 要介護4: 12.6% + 要介護5: 8.3%)を占めます。
Q. 介護サービスの自己負担割合は?
A. 介護保険法第49条の2により、原則1割負担。65歳以上の第1号被保険者で「合計所得金額220万円以上かつ年金収入+その他合計所得金額340万円以上(単身の場合)」は3割負担、「合計所得金額160万円以上かつ年金収入+その他合計所得金額280万円以上(単身の場合)」は2割負担となります(高所得者2割・3割の負担割合は介護保険法施行令第22条の2による)。
Q. 認定区分が「非該当(自立)」だった場合は何も使えない?
A. 介護保険の給付対象外となりますが、市町村が行う一般介護予防事業(住民主体の通いの場・短期集中予防サービス 等)や生活支援サービス(介護保険法第115条の45)の利用が可能です。地域包括支援センターに相談してください。状態が悪化した場合は再申請(介護保険法第27条第1項)で改めて認定を受けられます。

E. 相続準備との関係(家じまいくん視点)

Q. 親が要介護認定を受けたら、相続準備を始めるべきですか?
A. 本リサーチの最大の論点です。親の要介護認定 = 本人の判断能力低下・住み替え(施設入所)・実家空き家化の前段階シグナルとなります。認定後に親が施設入所・成年後見開始となると、実家の処分(売却・賃貸・解体)には成年後見人の同意+家庭裁判所の許可が必要となり、判断のスピードと選択肢が大幅に制限されます。要介護2〜3 の段階で「親の意思を反映できるうちに」家族で実家の方針を話し合うことが、相続発生後のトラブル回避につながります。家じまいくん診断(無料)で「売る・貸す・住む・壊す」4選択肢を中立比較できます。
Q. 親が認知症になると実家は売れなくなる?
A. 民法第3条の2(意思能力)+ 民法第9条(成年被後見人の法律行為)により、判断能力を欠く者の法律行為は原則無効となります。実家の売買契約も同様で、認知症進行後は本人単独での売却は不可能。成年後見人(家庭裁判所選任)を立てれば代理可能ですが、居住用不動産の売却は家庭裁判所の許可が別途必要(民法第859条の3)となり、手続きと時間(数ヶ月)を要します。要介護認定 = 判断能力低下のシグナルとして、「親の意思で売る選択肢」を保持できる時期に動くことが重要です。
Q. 施設入所と空き家問題はどう関係する?
A. 総務省「令和5年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家総数は 9,001,600戸(過去最高)、空き家率 13.8% に到達。その他空き家(賃貸・売却用・二次的住宅以外)は 385万戸 と推計され、これらの多くは「所有者が施設入所」「相続後に管理者不在」のケース。介護保険認定者 708万人の一定割合が住み替え・施設入所を経験することを考慮すると、空き家化の前段階としての認定タイミングでの早期意思決定が、特定空家認定(固定資産税最大6倍化)リスク回避の起点となります。

F. ケース別判断

Q. 親が遠方に住んでいて手続きを代行したい場合は?
A. 介護保険法第27条第1項により、本人以外の家族による代理申請が可能です。また、地域包括支援センター(介護保険法第115条の46)・指定居宅介護支援事業者・介護保険施設による代行申請も認められています。遠方の親の介護認定を支援する場合は、まず実家のある市町村の地域包括支援センターに相談してください。費用は無料で、認定調査の立ち会い・主治医意見書の調整・申請手続きまで一体的にサポートが受けられます。
Q. 認定を急ぐべきタイミングは?
A. ①入院中に介護が必要となり退院後の在宅サービスを使いたい場合(介護保険法第27条第8項で申請日に遡って効力発生)②住宅改修・福祉用具購入で給付を受けたい場合(同法第45条・第44条で要介護認定が前提)③親の判断能力低下が見え始めた段階(成年後見開始前の意思決定機会の確保)。逆に、症状が極めて軽度で介護保険サービスを使う予定がない場合は無理に申請する必要はありません。
Q. 兄弟で介護方針が割れた場合の判断材料は?
A. 厚労省「令和5年度 介護保険事業状況報告」のような一次データを共通の判断材料として共有することが第一歩です。本リサーチの 47都道府県別データは、所在地ベースのサービス需要・施設充足率の地域差を把握する材料になります。実家の処分方針(売却・賃貸・解体・住居)については、家じまいくん診断(12問5分・無料)で4選択肢の手残り目安を中立比較できます。最終的な判断は司法書士・弁護士・税理士・ケアマネジャーへの専門家相談を組み合わせてください。

12. 出典一覧(2026-05-18 確認)

一次(公的統計・法令)

関連 公的統計(家じまいくん視点)

親が要介護認定 = 相続準備の起点

介護認定後に施設入所・成年後見開始となると、実家の処分(売却・賃貸・解体)には成年後見人の同意+家庭裁判所の許可が必要となり、判断のスピードと選択肢が大幅に制限されます。要介護2〜3 の段階で「親の意思を反映できるうちに」家族で実家方針を決めるのが鉄則。家じまいくん診断(12問5分・無料)で「売る・貸す・住む・壊す」4選択肢の手残り目安を中立比較できます。

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関連リサーチ(家じまいくん リサーチ)

本リサーチは家じまいくん リサーチ 第12弾。相続実家の意思決定に必要な視点を、リサーチシリーズで網羅しています。

関連ツール・コラム:
4選択肢 手残り簡易比較(ミニツール) 相続手続き 期限カレンダー(ミニツール) 実家じまいの費用相場(4選択肢コラム)

本リサーチは 2026-05-18 時点の介護保険事業状況報告(最新公表値=令和5年度年報・2024年公表)と法令に基づきます。介護保険事業状況報告の数値は公表後に異同訂正が生じる可能性があります。介護認定の具体的な申請手続き・要介護度の見込みは、必ずお住まいの市町村介護保険担当窓口・地域包括支援センター・ケアマネジャーへご相談ください。相続準備の意思決定は、司法書士・弁護士・税理士などの有資格者への相談を併せてご活用ください。本記事は法的・医療的助言を目的としたものではありません。