家じまいくん
RESEARCH

2026年版 47都道府県別 宅地建物取引業者数 ランキング

国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」参考資料 PDF(令和4年度版・令和3年度版)から実機抽出した47都道府県別の宅地建物取引業者数(本店所在地ベース・大臣免許+知事免許の合計)。10万人あたり密度は総務省「人口推計(2023年10月1日確定値)」第2表 都道府県別総人口で算出しました。47県合計 = 全国総数(令和4年度: 129,604社 / 令和3年度: 128,597社)で完全一致を確認した嘘ゼロ運用データです。

公開: 2026年5月18日 | データ確認日: 2026-05-18 | 編集: 家じまいくん編集部

1. 全国概況:令和4年度末 129,604社で9年連続増加

国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」(令和4年度版)の参考資料 PDF を実機抽出して整理しました。全国の宅地建物取引業者数は前年度比 +1,007社(+0.78%)の増加で、平成26年度から9年連続の増加(同省プレスリリース記載)。過去20年間のピーク(平成15年度 130,298社)の99.5%まで回復しています。

年度末全国 業者数前年比
平成27年度末(2016年3月末)123,249
平成29年度末(2018年3月末)123,782+0.3%
平成30年度末(2019年3月末)124,451+0.5%
令和元年度末(2020年3月末)125,638+1.0%
令和2年度末(2021年3月末)127,215+1.3%
令和3年度末(2022年3月末)128,597+1.1%
令和4年度末(2023年3月末)129,604+0.78%(9年連続増加)

出典: 令和4年度 宅地建物取引業法の施行状況調査結果(プレスリリース)参考資料 PDF(約1.3MB)(いずれも 2026-05-18 実機ダウンロード)。令和4年度末の内訳は大臣免許 2,922 社・知事免許 126,682 社。

2. 都道府県別ランキング TOP10(業者数 多い順・令和4年度末)

人口の多い大都市圏が上位を独占。TOP10 で全国 129,604社中 85,440社(約65.9%)を占めます。

順位都道府県令和4年度末 業者数令和3年度末 業者数前年比地域別ページ
1東京都26,71626,396+1.21%東京都の地域別データ
2大阪府14,13313,888+1.76%大阪府の地域別データ
3神奈川県8,5058,443+0.73%神奈川県の地域別データ
4愛知県6,6026,557+0.69%愛知県の地域別データ
5埼玉県6,2476,242+0.08%埼玉県の地域別データ
6福岡県5,7965,762+0.59%福岡県の地域別データ
7兵庫県5,4975,458+0.71%兵庫県の地域別データ
8千葉県4,6634,640+0.50%千葉県の地域別データ
9北海道3,9623,904+1.49%北海道の地域別データ
10京都府3,3193,342-0.69%京都府の地域別データ

3. 10万人あたり業者密度 TOP10(令和4年度末 ÷ 2023年10月人口)

業者数を人口で割った密度ランキング。観光地特性(沖縄)・首都圏/関西圏のハブ機能(東京・大阪)・歴史的な不動産需要の蓄積(京都)・四国の流通拠点機能(香川)が密度を押し上げる構図です。

順位都道府県10万人あたり業者数業者数(令和4年度末)人口(2023年10月)
1東京都189.6626,71614,086,000
2大阪府161.2814,1338,763,000
3京都府130.933,3192,535,000
4沖縄県128.541,8871,468,000
5香川県113.931,055926,000
6福岡県113.585,7965,103,000
7徳島県110.65769695,000
8広島県106.102,9052,738,000
9兵庫県102.365,4975,370,000
10鹿児島県100.971,5641,549,000

4. 10万人あたり業者密度 ワースト10(過疎・地方部で業者選択肢が限られる)

密度が低い県では相続不動産の媒介を依頼できる業者の選択肢が実務上数社〜十数社に絞られるケースもあります。

順位都道府県10万人あたり業者数業者数(令和4年度末)人口(2023年10月)
38岩手県54.866381,163,000
39青森県57.946861,184,000
40鳥取県58.47314537,000
41秋田県60.83556914,000
42茨城県63.431,7922,825,000
43島根県64.31418650,000
44三重県64.791,1191,727,000
45岐阜県65.611,2671,931,000
46佐賀県68.18542795,000
47山形県69.697151,026,000

5. 前年比 増加率 TOP10(令和3年度末→令和4年度末)

前年比でみた業者数の伸び率上位です。都市部・地方部の両方で増加傾向が混在。

順位都道府県前年比 増加率令和3年度末→令和4年度末増加数
1岐阜県+2.43%1,2371,267+30
2島根県+1.95%410418+8
3鳥取県+1.95%308314+6
4滋賀県+1.87%1,0671,087+20
5大阪府+1.76%13,88814,133+245
6大分県+1.63%923938+15
7沖縄県+1.62%1,8571,887+30
8北海道+1.49%3,9043,962+58
9秋田県+1.46%548556+8
10岡山県+1.45%1,6501,674+24

6. 前年比 減少率 TOP10(業者数が減った県)

全国は9年連続増加ですが、県単位では微減〜横ばいの県もあります。地方部の業者選択肢の縮小傾向に注意。

順位都道府県前年比令和3年度末→令和4年度末増減数
1和歌山県-1.65%790777-13
2高知県-1.02%587581-6
3愛媛県-0.80%1,2471,237-10
4青森県-0.72%691686-5
5富山県-0.71%848842-6
6京都府-0.69%3,3423,319-23
7徳島県-0.65%774769-5
8静岡県-0.60%3,1473,128-19
9鹿児島県-0.19%1,5671,564-3
10山梨県-0.15%677676-1

7. 47都道府県全件データ(北→南・令和4年度末)

国交省 参考資料 PDF を本店所在地別に実機抽出。47県合計 = 129,604社で全国総数と完全一致を検証済みです。10万人あたり密度は総務省「人口推計(2023年10月1日確定値)」第2表 都道府県別総人口で算出しました。

都道府県業者数(多い順 順位)令和4年度末 業者数うち大臣免許うち知事免許令和3年度末 業者数前年比10万人あたり密度順位地域別ページ
北海道93,962283,9343,904+1.49%77.8130北海道の地域別データ
青森県3968611675691-0.72%57.9446青森県の地域別データ
岩手県4163812626630+1.27%54.8647岩手県の地域別データ
宮城県132,059392,0202,037+1.08%90.9516宮城県の地域別データ
秋田県445563553548+1.46%60.8344秋田県の地域別データ
山形県387159706716-0.14%69.6938山形県の地域別データ
福島県221,349201,3291,343+0.45%76.3432福島県の地域別データ
茨城県161,792251,7671,794-0.11%63.4343茨城県の地域別データ
栃木県231,335171,3181,321+1.06%70.3737栃木県の地域別データ
群馬県151,811281,7831,801+0.56%95.2213群馬県の地域別データ
埼玉県56,2471376,1106,242+0.08%85.2124埼玉県の地域別データ
千葉県84,663844,5794,640+0.50%74.5234千葉県の地域別データ
東京都126,7161,07425,64226,396+1.21%189.661東京都の地域別データ
神奈川県38,5051568,3498,443+0.73%92.1615神奈川県の地域別データ
新潟県211,516301,4861,517-0.07%71.3136新潟県の地域別データ
富山県3584216826848-0.71%83.6127富山県の地域別データ
石川県301,048181,0301,043+0.48%94.5014石川県の地域別データ
福井県4355812546554+0.72%75.0033福井県の地域別データ
山梨県4067611665677-0.15%84.9225山梨県の地域別データ
長野県191,623141,6091,618+0.31%80.9928長野県の地域別データ
岐阜県241,267241,2431,237+2.43%65.6140岐阜県の地域別データ
静岡県113,128323,0963,147-0.60%87.9920静岡県の地域別データ
愛知県46,6021086,4946,557+0.69%88.3019愛知県の地域別データ
三重県261,11981,1111,108+0.99%64.7941三重県の地域別データ
滋賀県271,087131,0741,067+1.87%77.2631滋賀県の地域別データ
京都府103,319753,2443,342-0.69%130.933京都府の地域別データ
大阪府214,13342613,70713,888+1.76%161.282大阪府の地域別データ
兵庫県75,497795,4185,458+0.71%102.369兵庫県の地域別データ
奈良県281,084231,0611,073+1.03%83.6426奈良県の地域別データ
和歌山県367779768790-1.65%87.1122和歌山県の地域別データ
鳥取県4731410304308+1.95%58.4745鳥取県の地域別データ
島根県464187411410+1.95%64.3142島根県の地域別データ
岡山県181,674351,6391,650+1.45%90.6317岡山県の地域別データ
広島県122,905492,8562,905+0.00%106.108広島県の地域別データ
山口県3295417937955-0.10%73.5035山口県の地域別データ
徳島県377697762774-0.65%110.657徳島県の地域別データ
香川県291,055201,0351,052+0.29%113.935香川県の地域別データ
愛媛県251,23791,2281,247-0.80%95.8212愛媛県の地域別データ
高知県425816575587-1.02%87.2421高知県の地域別データ
福岡県65,7961225,6745,762+0.59%113.586福岡県の地域別データ
佐賀県4554212530535+1.31%68.1839佐賀県の地域別データ
長崎県311,017131,0041,014+0.30%80.2729長崎県の地域別データ
熊本県171,711271,6841,692+1.12%100.1211熊本県の地域別データ
大分県3393812926923+1.63%85.5823大分県の地域別データ
宮崎県3493211921929+0.32%89.4418宮崎県の地域別データ
鹿児島県201,564121,5521,567-0.19%100.9710鹿児島県の地域別データ
沖縄県141,887121,8751,857+1.62%128.544沖縄県の地域別データ

注: 業者数は宅地建物取引業法第3条の免許保有者(本店所在地ベース)の合計で、支店は別カウントしません。実際の「店舗数」は国交省の同統計で別表として整理されており、本リサーチの数値はあくまで「免許者数」です。

8. 法令根拠(宅地建物取引業法)

宅地建物取引業の法的位置付けは宅建業法 第3条(免許)・第31条の3(取引士配置)・第37条(書面交付)・第65条/第66条(監督処分)等に明文化されています。e-Gov 公式条文から正確に整理しました。

免許の必要性宅地建物取引業法 第3条
「宅地建物取引業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては国土交通大臣の、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければならない。」(同法第3条第1項)。本リサーチで集計する「業者数」は、この大臣免許+知事免許の合計を本店所在地ベースで都道府県別に整理したもの。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

免許の更新(5年ごと)宅地建物取引業法 第3条第2項
「前項の免許の有効期間は、五年とする。」(同法第3条第2項)。1996年(平成8年)4月1日以降の申請から3年→5年に延伸(第11次改正・平成7年法律第67号)。このため更新申請件数には5年周期の「山」と「谷」が発生し、業者数の純増減は新規-廃業ベースで読む必要がある。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

宅地建物取引士の設置義務(5人に1人以上)宅地建物取引業法 第31条の3
「宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所ごとに、公正かつ誠実にこの法律に定める事務を行わせるため、事務所等の規模、業務内容等を考慮して国土交通省令で定める数の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならない。」(同法第31条の3第1項)。施行規則第15条の5の3により「事務所の業務に従事する者5人につき1人以上」の設置が必要。業者数 ≒ 売却相談の相手「単位」と考える根拠。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

契約成立時の書面交付義務(37条書面)宅地建物取引業法 第37条
「宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換に関し、自ら当事者として契約を締結したとき、当事者を代理して契約を締結したとき又はその媒介により契約が成立したときは、…遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。」(同法第37条第1項)。相続不動産の売却で仲介に入る業者は、この37条書面交付義務を負う。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

指示・業務停止・免許取消の監督処分宅地建物取引業法 第65条・第66条
業者が法令違反等を行った場合、免許権者(国交大臣または都道府県知事)は指示処分(第65条第1項)・業務停止処分(同条第2項・最長1年以内)・免許取消処分(第66条)を行うことができる。免許取消等の処分歴は国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」(https://www.mlit.go.jp/nega-inf/)で公開されており、業者選定の事前確認に利用可能。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

9. 相続不動産の「売却相談相手」マップ(4タイプ比較)

相続不動産の意思決定では、宅建業者・司法書士・税理士・中立診断サービスの4つの相談相手を組み合わせて使う設計が標準的です。各タイプの役割と仲介手数料/報酬体系を整理しました。

相談相手業務範囲費用向くこと不向きなこと
宅地建物取引業者(不動産業者・本リサーチ対象)売却査定 / 媒介契約 / 買主探し / 売買契約・37条書面 / 引渡し(宅建業法第3条免許)成功報酬の仲介手数料(売買価額×3% + 6万円 + 消費税 が上限・宅建業法第46条+ 国交省告示)売却額の試算と買主マッチングの両方が一つの相手で完結する。レインズ(指定流通機構)への登録義務(専任媒介5営業日以内・専属専任媒介5営業日以内)で全国の業者ネットワークに告知される。「売却額のみ」を提示するため、税金・相続登記・解体相場との横断比較は別途必要。仲介に入る業者の利害は「売却成立」にあるため、賃貸転用や解体・相続放棄など「売らない選択肢」は提案動機が弱い。
司法書士相続登記の代理 / 遺産分割協議書作成補助 / 相続放棄の書類作成登録免許税 + 司法書士報酬(相続登記の相場 5〜10万円・複雑度で変動)2024年4月施行の相続登記義務化(3年以内)への対応に最適。被相続人 → 相続人への登記名義変更を専門的に処理。売却価格そのものや買主探しは業務範囲外。事務所数は司法書士法第8条登録ベースで全国 約17,000事務所(リサーチ第13弾 別途整理予定)。
税理士相続税申告 / 譲渡所得税の試算 / 3,000万円特別控除・取得費加算特例の適用判定相続税申告 30〜100万円(遺産規模・複雑度で変動)/ 譲渡所得税の申告 5〜15万円数値の試算に最も強い。複雑な特例(小規模宅地等の特例・配偶者控除・3,000万特別控除)の適用判定で必須。売却の実務(買主探し・契約締結)は税理士法第52条で業務範囲外。「売却するかどうか」の判断材料は出るが、売却そのものは別の相手が必要。
家じまいくん(中立診断サービス)「売る・貸す・住む・壊す」4選択肢の手残りレンジ試算 / 税制特例の自動判定 / 30日アクションプラン生成9,800円(買い切り・初回12問5分の入力後に診断書PDF生成)業者査定(売却額のみ)・税理士相談(税金のみ)・鑑定書(高額)の隙間にハマる「最初の地図」ポジション。利害が「売却成立」に縛られないため4選択肢を中立比較できる。売買仲介の媒介契約は締結しない。診断後に売却・賃貸転用・解体の実行段階に進むには、各専門業者との別途契約が必要。

10. 相続不動産を売却する業者の探し方(7ステップ)

宅建業法第3条・第31条の3・第37条・第65条等を根拠に、信頼できる業者を探す標準フローを整理しました。

  1. 相続不動産の所在地を確定する(=どの県の業者を探すか)

    相続登記の必要書類で固定資産税評価明細を確認し、不動産の所在地(都道府県・市区町村)を特定。地元密着型の業者は所在地都道府県の知事免許業者から、複数県にまたがる大手は大臣免許業者から選ぶ判断軸が立つ。

    出典: https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html

  2. 免許番号と更新回数を確認する(信頼性の一次指標)

    業者の店頭・名刺・Webサイトに「(〇〇県知事)第〇〇号」または「(国土交通大臣)第〇〇号」の免許番号が表示されている。括弧内の数字は更新回数で、(1)は5年未満・(3)は11〜15年営業の指標。免許更新ごとに国交省/知事の審査を受けているため、更新回数が多いほど営業継続歴が長いと判断できる(宅建業法第3条第2項)。

    出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

  3. 国交省「ネガティブ情報等検索サイト」で処分歴を確認

    国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」(https://www.mlit.go.jp/nega-inf/)で、業者名・免許番号から過去の指示処分・業務停止・免許取消歴を無料で検索できる。処分歴のある業者は宅建業法第65条・第66条に基づく公表対象。

    出典: https://www.mlit.go.jp/nega-inf/

  4. 複数業者から査定を取る(最低3社・目安は5社)

    売却価格は業者によって数百万円単位で開きが出るため、複数査定が必須。机上査定(書類のみ)と訪問査定(現地確認)の2段階で比較。査定額の根拠(取引事例・路線価・実勢相場)を業者ごとに必ず確認する。

    出典: https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000205.html

  5. 媒介契約の3タイプを理解した上で選ぶ

    ①一般媒介(複数業者と契約可・自己発見取引可)②専任媒介(1社のみ・自己発見取引可・レインズ登録7営業日以内)③専属専任媒介(1社のみ・自己発見取引不可・レインズ登録5営業日以内)。地方や売却相場に自信がない場合は「専任媒介」が標準的選択肢。仲介手数料の上限は宅建業法第46条 + 国交省告示で「売買価額×3% + 6万円 + 消費税」(200万円超〜400万円以下は 4% + 2万円等の段階あり)。

    出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

  6. 「売却」以外の選択肢も並行比較する(家じまいくん診断)

    宅建業者は「売却成立」が報酬発生のトリガーのため、賃貸転用・自己利用・解体・相続放棄など「売らない選択肢」の提案動機が弱い。家じまいくん(9,800円)で4選択肢の手残りレンジを先に試算してから、売却を選択する場合のみ宅建業者に査定依頼するフローが中立的な判断材料を担保する。

    出典: https://iejimaikun.jp/

  7. 売買契約成立時に37条書面の交付を必ず受け取る

    宅建業法第37条により、業者は売買契約成立時に「契約年月日・物件特定情報・代金・引渡時期・移転登記時期・契約解除事項・違約金・損害賠償の予定額」等を記載した書面を交付する義務がある。受け取った書面の保管は売却後の譲渡所得税申告(取得費の証明)でも重要。

    出典: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC1000000176

11. 業者数の構造要因(5項目)

都市部集中・過疎地不足・9年連続増加の構造を、公的データから読み取れる範囲で整理しました。

都市部への業者集中
令和4年度末データでは TOP10(東京・大阪・神奈川・愛知・埼玉・福岡・兵庫・千葉・北海道・京都府)で全国 129,604業者中 85,440社(約65.9%)を占める。東京都だけで 26,716社(全国の20.6%)。これは取引市場規模そのもの(売買件数・取扱高)の偏在を反映している。

出典: https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001633378.pdf

10万人あたり密度は東京・大阪・京都・沖縄が上位
10万人あたり業者密度(令和4年度末業者数 ÷ 2023年10月人口)は 東京都 約190社・大阪府 約161社・京都府 約131社・沖縄県 約129社・香川県 約114社(順位は本データ内で算出)。観光地特性(沖縄)・首都圏/関西圏のハブ機能(東京・大阪)・歴史的な不動産需要の蓄積(京都)・四国の流通拠点機能(香川)が業者密度を押し上げる構図。

出典: https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2023np/index.html

過疎地・地方部では業者選択肢が限られる
業者数最少は 鳥取県 314社・島根県 418社・福井県 558社・秋田県 556社など、人口 100万人未満の県では1県あたり1,000社未満が一般的。相続不動産の所在地が地方の場合、媒介を依頼できる業者の選択肢は実務上 数社〜十数社に絞られるケースもある。

出典: https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001633378.pdf

全国業者数は9年連続増加
令和4年度末 129,604社は前年度比 +1,007社(+0.78%)で9年連続の増加(国交省プレスリリース記載)。過去20年間のピーク(平成15年度 130,298社)の99.5%まで回復。建設・住宅市場の堅調と相続関連需要の拡大が背景にあるとみられる。

出典: https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00066.html

免許更新の5年周期で「山」と「谷」が発生
宅建業法第3条第2項により免許有効期間は5年。1996年4月以降申請分から3年→5年に延伸(第11次改正)。更新申請件数は5年ごとに「山」と「谷」のリズムを刻むため、業者数の純増減は更新件数ではなく「新規免許-廃業」ベースで読む必要がある。令和4年度は新規 6,725社・廃業 3,985社で純増 +1,007社。

出典: https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001633378.pdf

12. よくある質問(FAQ 24問)

A. 業者数の基礎

Q. 日本全国の宅地建物取引業者数は何社ですか?
A. 国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」(令和4年度版)によると、令和4年度末(2023年3月末)時点で全国 129,604社です。内訳は大臣免許 2,922社(複数都道府県に事務所を設置する業者)と知事免許 126,682社(1都道府県のみに事務所を設置する業者)。前年度比 +1,007社(+0.78%)の増加で、9年連続の増加となっています。
Q. 「大臣免許」と「知事免許」の違いは何ですか?
A. 宅地建物取引業法第3条第1項により、二以上の都道府県の区域内に事務所を設置する場合は国土交通大臣免許、一の都道府県の区域内にのみ事務所を設置する場合は当該都道府県知事免許となります。大臣免許は大手不動産会社(全国チェーン)・知事免許は地域密着型に多い構図。免許の有効期間はいずれも5年(同法第3条第2項)。
Q. 業者数は過去最高ですか?
A. 国交省の参考資料によれば、過去20年間のピークは平成15年度の130,298社で、令和4年度末(129,604社)はピーク時の99.5%まで回復している水準です。平成21年度(126,582社)まで減少した後、9年連続で増加に転じています。
Q. 「業者数」は「店舗数」と同じですか?
A. 違います。本リサーチで集計する「業者数」は宅建業法第3条の免許保有者単位(=本社・本店所在地ベース)です。1業者が支店を複数持つ場合、支店は別カウントされません。実際の「店舗数(事務所+支店)」は国交省の同統計で別表として整理されており、本リサーチの数値はあくまで「免許者数」です。

B. 業者の選び方

Q. 信頼できる業者かどうか、どう判断する?
A. ①店頭・Webサイト・名刺の免許番号(〇〇県知事 第〇〇号・国土交通大臣 第〇〇号)を確認。括弧内の数字は更新回数で多いほど長期営業(5年ごとに更新・宅建業法第3条第2項)②国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」(https://www.mlit.go.jp/nega-inf/)で指示・業務停止・免許取消の処分歴を無料検索③専任の宅地建物取引士の人数(5人に1人以上の設置義務・同法第31条の3)④査定額の算出根拠を明示できるか、の4軸で確認するのが定石です。
Q. 「免許番号の括弧の数字」って何ですか?
A. 宅建業法第3条第2項により免許の有効期間は5年。括弧の数字は免許更新回数を表します。例えば「(5)第〇〇号」は5回目の更新(≒営業歴 21〜25年)。1996年(平成8年)4月1日以降の申請から3年→5年に延伸されたため、それ以前の更新と単純比較はできませんが、現代の文脈では「数字が大きい=長期営業=信頼性の一次指標」として活用されます。
Q. 相続不動産の売却に強い業者をどう探す?
A. ①地元密着型の知事免許業者(所在地都道府県)から最低3社、大手の大臣免許業者から1〜2社に査定依頼するのが標準②「相続物件取扱実績」をホームページで明示している業者を優先③物件の所在地が空き家・古家の場合、解体・リフォーム・解体後土地売却の提案ができる業者を選ぶ④兄弟共有名義の場合、共有持分の調整経験がある業者だと交渉が円滑。査定額の根拠と仲介手数料の説明が明確な業者を選ぶことが最終フィルター。
Q. 業者の処分歴はどこで確認できる?
A. 国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」(https://www.mlit.go.jp/nega-inf/)で業者名・免許番号から、宅建業法第65条(指示・業務停止)・第66条(免許取消)に基づく処分歴を無料検索できます。検索結果は公表期間(処分日からの一定期間)に限られますが、処分歴のある業者と契約する前のスクリーニングとして有効です。

C. 媒介契約・仲介手数料

Q. 媒介契約の3タイプはどう違いますか?
A. ①一般媒介契約: 複数業者と同時契約可・自分で見つけた買主とも契約可・レインズ登録義務なし②専任媒介契約: 1社のみと契約・自分で見つけた買主とは契約可・レインズ登録7営業日以内・業者は2週間に1回以上報告③専属専任媒介契約: 1社のみと契約・自分で見つけた買主とも契約不可・レインズ登録5営業日以内・業者は1週間に1回以上報告。地方や相場に自信がない場合は「専任媒介」が標準的選択肢です。
Q. 仲介手数料の上限はいくら?
A. 宅建業法第46条 + 国土交通大臣告示により、売買価額に応じて上限が定められています。200万円以下: 取引価額の5% + 消費税 / 200万円超〜400万円以下: 取引価額の4% + 2万円 + 消費税 / 400万円超: 取引価額の3% + 6万円 + 消費税。例えば売却価額 2,000万円の場合、上限は 2,000万×3% + 6万 = 66万円 + 消費税 = 72万6,000円。これは「上限」であり、値引き交渉も可能です。
Q. レインズって何ですか?
A. レインズ(REINS: Real Estate Information Network System)は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する物件情報ネットワーク。専任媒介契約は7営業日以内・専属専任媒介契約は5営業日以内に物件情報をレインズに登録する義務があり、全国の宅建業者が閲覧できます。これにより、媒介を依頼した業者以外の業者経由でも買主が見つかる仕組み。一般媒介契約には登録義務がありません。
Q. 37条書面(売買契約書)はなぜ重要?
A. 宅建業法第37条により、業者は売買契約成立時に「契約年月日・物件特定情報・代金・引渡時期・所有権移転登記時期・契約解除事項・違約金・損害賠償の予定額」等の必須記載事項を盛り込んだ書面を交付する義務があります。受け取った書面は、売却後の譲渡所得税申告で「譲渡対価の証明」「取得費・譲渡費用の算定根拠」として国税庁に提示する場面でも必須となるため、紛失せず必ず保管してください。

D. 47県データ・統計

Q. 宅建業者数が一番多い都道府県は?
A. 国交省の参考資料(令和4年度版)から実機抽出した結果、TOP10 は ①東京都 26,716社 ②大阪府 14,133社 ③神奈川県 8,505社 ④愛知県 6,602社 ⑤埼玉県 6,247社 ⑥福岡県 5,796社 ⑦兵庫県 5,497社 ⑧千葉県 4,663社 ⑨北海道 3,962社 ⑩京都府 3,319社。TOP10 で全国 129,604社中 85,440社(約65.9%)を占めます。最少は 鳥取県 314社 / 島根県 418社。
Q. 10万人あたり業者密度のランキングは?
A. 10万人あたり業者数(令和4年度末業者数 ÷ 総務省「人口推計」2023年10月1日確定値)の上位は ①東京都 約190社 ②大阪府 約161社 ③京都府 約131社 ④沖縄県 約129社 ⑤香川県 約114社(順位は本データ内で算出)。観光地特性(沖縄)・首都圏/関西圏のハブ機能(東京・大阪)・歴史的な不動産需要の蓄積(京都)・四国の流通拠点機能(香川)が密度を押し上げる構図。本記事内の「10万人あたり密度ランキング」表に47県完全データを掲載しています。
Q. 前年比で業者数が一番増えた都道府県は?
A. 令和3年度末 → 令和4年度末 の前年比増加で最も伸びたのは絶対数では 東京都 +320社(26,396→26,716)・神奈川県 +62社・大阪府 +245社など人口大都市圏。一方、減少した県もあり、地方部では業者数が微減〜横ばいで推移しています。本記事内の表で47県完全比較できます。
Q. 業者数の数字はどこで確認できる?
A. 国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」が一次データです。最新版(令和4年度)のプレスリリースは https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00066.html、47県別データを含む参考資料 PDF は https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001633378.pdf からダウンロード可能。一覧ページは https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000205.html。

E. 相続不動産の相談先

Q. 相続不動産を売りたい場合、最初に誰に相談する?
A. 順番は ①家じまいくん(中立診断・9,800円)で4選択肢の手残りレンジを試算 → ②売却を選ぶ場合は宅建業者に査定依頼(3〜5社)→ ③税理士に譲渡所得税の試算と特例適用判定(3,000万特控・取得費加算・小規模宅地)→ ④司法書士に相続登記の代理依頼、が標準フローです。最初から1社の業者査定に頼ると「売却ありき」のバイアスがかかりやすいため、中立の試算を先に挟むのが推奨。
Q. 業者査定・税理士相談・家じまいくん診断の違いは?
A. ①業者査定: 売却額の試算(無料・売却成立時に仲介手数料が発生)/ 賃貸転用や解体は対象外②税理士相談: 税金の試算と特例適用判定(30〜100万円・遺産規模で変動)/ 売却そのものは業務外③家じまいくん診断: 売る・貸す・住む・壊すの4選択肢の手残りレンジ+税制特例の自動判定+30日アクションプラン(9,800円・買い切り)/ 売却仲介はしない、中立比較に特化。
Q. 相続放棄も選択肢になりますか?
A. 明らかな債務超過のケースでは相続放棄(民法第938条・家庭裁判所への申述)も有力な選択肢です。ただし「実家だけ放棄」は不可(民法第939条による全財産放棄)で、プラス財産も全て承継しない設計。司法統計年報(令和6年)では全国 308,753件の申述受理。47都道府県別ランキングはリサーチ第7弾(/research/souzoku-houki-ranking-2026)で整理しています。
Q. 業者選びを失敗しないコツは?
A. ①免許番号と更新回数を確認(宅建業法第3条第2項)②国交省ネガティブ情報検索で処分歴をチェック③最低3社から査定を取り、価格と根拠を比較④媒介契約は「専任媒介」を基本(レインズ登録義務あり)⑤仲介手数料の上限を理解(売価×3% + 6万円 + 消費税 まで)⑥37条書面の交付を必ず受け取る⑦「売らない選択肢」も家じまいくん診断で並行比較する、の7点を守れば失敗確率を大きく下げられます。

F. 家じまいくん診断・関連リソース

Q. 家じまいくんで業者紹介はしてもらえる?
A. 家じまいくんは業者紹介・媒介の事業は行いません。9,800円の診断レポートで「売る・貸す・住む・壊す」の4選択肢の手残りレンジを中立試算し、判断材料を提供することに特化しています。診断後に売却を選ぶ場合は、本リサーチで整理した「業者の選び方7ステップ」に従い、自分で複数業者から査定を取る形になります。
Q. 売却の手残り額を先に試算したい
A. 家じまいくんの「4選択肢 手残り簡易比較ツール」(/tools/yondaku-tegata-simu)で、売却額(複数業者査定の中央値を入力)から仲介手数料・譲渡所得税・印紙税・相続登記費用などを差し引いた手残りレンジを概算できます。3,000万円特別控除や取得費加算特例の自動判定は本診断(9,800円)で対応。
Q. 47県別の業者数データは何に使える?
A. ①相続不動産の所在地で利用できる業者の選択肢規模を事前把握 ②地方移住や事業エリア拡大の判断材料 ③不動産業界の地域マーケティング ④メディア・記者の地域記事ネタ(「○○県は10万人あたり〇〇社で全国〇位」型)⑤業界研究中の学生・就活生のリサーチ材料。本データは出典 URL を全て明示しており、転載・引用は出典明記の上自由に行えます(一次データは公的統計・著作権なし)。
Q. リサーチ第15弾と他のリサーチの違いは?
A. 本リサーチは家じまいくん リサーチ 通算15本目の「相続不動産の相談相手=宅建業者の密度マップ」フォーカス版です。関連リサーチは ①第1弾 全国空き家データ ②第2弾 相続実家100問 ③第3弾 4選択肢比較 ④第4弾 解体相場+47県補助金 ⑤第5弾 譲渡所得税ガイド ⑥第6弾 賃貸転用ガイド ⑦第7弾 相続放棄47県ランキング。本第15弾は「業者選びの母数把握」を担当し、相続実家の意思決定における「相談相手の選択肢マップ」を完成させます。

13. 出典一覧(2026-05-18 確認)

一次(公的統計・法令)

国土交通省 公式案内

関連 公的統計・関連省庁

相続不動産を「売る」前に、選択肢を中立比較しませんか

宅建業者は「売却成立」が報酬発生のトリガーのため、賃貸転用・自己利用・解体・相続放棄など「売らない選択肢」の提案動機が弱い構造です。家じまいくん診断(12問5分・9,800円)で「売る・貸す・住む・壊す」の4選択肢の手残りレンジを先に試算してから、売却を選択する場合のみ宅建業者に査定依頼するフローが、最も中立な判断材料を担保します。

無料診断を試す →

関連リサーチ(家じまいくん リサーチ)

本リサーチは家じまいくん リサーチ 第15弾。相続実家の意思決定に必要な視点を、複数のリサーチで網羅しています。

関連ツール・コラム:
4選択肢 手残り簡易比較(ミニツール) 取得費加算特例 計算(ミニツール) 小規模宅地特例 適用判定(ミニツール) 実家じまいの費用相場(4選択肢コラム)

本リサーチは 2026-05-18 時点の国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」(最新確報=令和4年度版・2023年9月公表)と総務省「人口推計」(2023年10月1日確定値)に基づきます。令和5年度(2024年3月末)の業者数は 2026-05-18 時点で国交省未公表で、公表後は本データを更新する想定です。業者選定の具体的な判断は、必ず複数業者からの査定・国交省ネガティブ情報検索による処分歴確認の上で行ってください。本記事は業者推奨を目的としたものではありません。