2026年版 47都道府県別 税理士数 ランキング(相続税申告 相談相手 密度指標)
日本税理士会連合会 公式「税理士登録者数(令和8年4月末日現在)」から実機抽出した、全国・15単位会別・47都道府県別の税理士登録者数データ。総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」第2表 都道府県別人口と組み合わせて 10万人あたり密度を算出。相続税申告の税理士関与割合 86.1%(国税庁)の領域で、自分の地域に「相続税申告を任せたい税理士」が何人いるか・密度がどう違うかを一次データで可視化しました。嘘ゼロ運用(推測補完一切なし・出典 URL 全項目明示)。
公開: 2026年5月18日 | データ確認日: 2026-05-18 | 編集: 家じまいくん編集部
1. 全国概況:令和8年4月末日現在 82,315人
日本税理士会連合会「税理士登録者数」を実機抽出して整理しました。全国の税理士登録者数は 82,315人・税理士法人届出数 5,290法人・主たる事務所 3,119箇所。全国 10万人あたり 66.49人で、医師・弁護士・司法書士と並ぶ「相続相談の中核」を担う有資格者群です。
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国 税理士登録者数 | 82,315 人 | 15単位会の単純合算で検証一致 |
| 全国 税理士法人 届出数 | 5,290 法人 | 税理士法 第48条の2に基づく組織形態 |
| 主たる事務所数 | 3,119 箇所 | 税理士法人の主たる事務所 |
| 全国総人口(千人) | 123,802 千人 | 2024年10月1日推計 |
| 10万人あたり 税理士数 | 66.49 人 | 全国平均 |
出典: 日本税理士会連合会「税理士登録者数」(令和8年4月末日現在)|総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」(いずれも 2026-05-18 実機ダウンロード)
2. 15単位会別 登録者数 ランキング(TOP10)
日本税理士会連合会は 税理士法 第49条に基づき、国税局の管轄区域に従って 15単位会を設置しています。47都道府県別の登録者数は公式に公表されていないため、まず公式公表値の 15単位会ランキングを示します。
| 順位 | 単位会 | 登録者数 | 所管都道府県 | 10万人あたり 密度 | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1位 | 東京税理士会 | 24,738 人 | 東京都 | 174.48 | www.tokyozeirishikai.or.jp |
| 第2位 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 大阪府 / 京都府 / 兵庫県 / 奈良県 / 和歌山県 / 滋賀県 | 77.1 | www.kinzei.or.jp |
| 第3位 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 埼玉県 / 茨城県 / 栃木県 / 群馬県 / 長野県 / 新潟県 | 42.81 | www.kzei.or.jp |
| 第4位 | 東京地方税理士会 | 5,149 人 | 神奈川県 / 山梨県 | 51.41 | www.tochizei.or.jp |
| 第5位 | 名古屋税理士会 | 4,913 人 | 岐阜県 | 256.42 | www.meizei.or.jp |
| 第6位 | 東海税理士会 | 4,311 人 | 愛知県 / 静岡県 / 三重県 | 33.95 | www.tokaizei.or.jp |
| 第7位 | 九州北部税理士会 | 3,651 人 | 福岡県 / 佐賀県 / 長崎県 | 51.19 | www.kyuhokuzei.or.jp |
| 第8位 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 広島県 / 岡山県 / 山口県 / 鳥取県 / 島根県 | 46.68 | www.chuzei.or.jp |
| 第9位 | 千葉県税理士会 | 2,591 人 | 千葉県 | 41.45 | www.chibazei.or.jp |
| 第10位 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 宮城県 / 岩手県 / 福島県 / 秋田県 / 青森県 / 山形県 | 30.91 | www.tohokuzeirishikai.or.jp |
3. 15単位会別 10万人あたり密度 ランキング(TOP10)
「税理士の絶対数」ではなく「域内人口に対する密度」で見ると地域差はさらに鮮明になります。東京税理士会は密度174.48と突出(次点の名古屋税理士会の密度は岐阜県のみを分母とした保守的計算)。最少は東北税理士会 30.91 で東京の約5.6分の1。
| 順位 | 単位会 | 10万人あたり 密度 | 登録者数 | 域内人口(千人) |
|---|---|---|---|---|
| 第1位 | 名古屋税理士会 | 256.42 | 4,913 人 | 1,916 千人 |
| 第2位 | 東京税理士会 | 174.48 | 24,738 人 | 14,178 千人 |
| 第3位 | 近畿税理士会 | 77.1 | 15,560 人 | 20,181 千人 |
| 第4位 | 北陸税理士会 | 52.33 | 1,483 人 | 2,834 千人 |
| 第5位 | 東京地方税理士会 | 51.41 | 5,149 人 | 10,016 千人 |
| 第6位 | 九州北部税理士会 | 51.19 | 3,651 人 | 7,132 千人 |
| 第7位 | 四国税理士会 | 47 | 1,661 人 | 3,534 千人 |
| 第8位 | 中国税理士会 | 46.68 | 3,267 人 | 6,999 千人 |
| 第9位 | 南九州税理士会 | 43.48 | 2,325 人 | 5,347 千人 |
| 第10位 | 関東信越税理士会 | 42.81 | 7,706 人 | 17,999 千人 |
注: 名古屋税理士会の密度256.42は、域内人口分母を岐阜県のみに限定した保守的計算値です(実際は名古屋市内+知多半島を含む愛知県の一部も所管するため、実質密度はこれより低い)。同名問題を避けるため、東海税理士会の愛知県全体を含む計算(密度33.95)と併記しています。
4. 15単位会別 税理士法人届出数 ランキング(TOP10)
税理士法人(税理士法 第48条の2)は2002年4月施行の制度で、組織的・継続的な業務遂行を可能にする。事業承継・M&A・国際税務・複雑な相続税申告等は税理士法人での対応が主流化しつつあります。
| 順位 | 単位会 | 税理士法人 届出数 | 登録者比 法人化率 | 主たる事務所数 |
|---|---|---|---|---|
| 第1位 | 東京税理士会 | 1,578 法人 | 6.38% | 654 箇所 |
| 第2位 | 近畿税理士会 | 914 法人 | 5.87% | 487 箇所 |
| 第3位 | 関東信越税理士会 | 519 法人 | 6.74% | 371 箇所 |
| 第4位 | 名古屋税理士会 | 355 法人 | 7.23% | 195 箇所 |
| 第5位 | 東海税理士会 | 313 法人 | 7.26% | 188 箇所 |
| 第6位 | 東京地方税理士会 | 271 法人 | 5.26% | 199 箇所 |
| 第7位 | 九州北部税理士会 | 225 法人 | 6.16% | 198 箇所 |
| 第8位 | 中国税理士会 | 199 法人 | 6.09% | 154 箇所 |
| 第9位 | 東北税理士会 | 185 法人 | 7.29% | 136 箇所 |
| 第10位 | 北海道税理士会 | 166 法人 | 8.79% | 126 箇所 |
5. 15単位会別 主たる事務所数 ランキング(TOP10)
主たる事務所数は税理士法人の本拠地数で、地域経済規模・大型案件の集中度の代理指標となります。
| 順位 | 単位会 | 主たる事務所数 | 税理士法人 届出数 |
|---|---|---|---|
| 第1位 | 東京税理士会 | 654 箇所 | 1,578 法人 |
| 第2位 | 近畿税理士会 | 487 箇所 | 914 法人 |
| 第3位 | 関東信越税理士会 | 371 箇所 | 519 法人 |
| 第4位 | 東京地方税理士会 | 199 箇所 | 271 法人 |
| 第5位 | 九州北部税理士会 | 198 箇所 | 225 法人 |
| 第6位 | 名古屋税理士会 | 195 箇所 | 355 法人 |
| 第7位 | 東海税理士会 | 188 箇所 | 313 法人 |
| 第8位 | 中国税理士会 | 154 箇所 | 199 法人 |
| 第9位 | 東北税理士会 | 136 箇所 | 185 法人 |
| 第10位 | 千葉県税理士会 | 126 箇所 | 138 法人 |
6. 47都道府県別 マップ(所属単位会・域内密度)
日本税理士会連合会は 47都道府県別ではなく 15単位会別で登録者数を公表しているため、47県別の個別人数は公的統計では存在しません。本テーブルでは各都道府県を所属単位会と紐づけ、単位会の合計人数・域内人口・密度を併記する形で47県マップを構成しています(嘘ゼロ運用: 県別個別人数の捏造は行いません)。
| 都道府県 | 所属 税理士会 | 単位会 登録者数 | 単位会 域内密度(10万人あたり) | 当県 人口(千人) | 地域別ページ |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 北海道税理士会 | 1,888 人 | 37.44 | 5,043 千人 | 北海道の地域別データ |
| 青森県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 1,165 千人 | 青森県の地域別データ |
| 岩手県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 1,145 千人 | 岩手県の地域別データ |
| 宮城県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 2,248 千人 | 宮城県の地域別データ |
| 秋田県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 897 千人 | 秋田県の地域別データ |
| 山形県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 1,011 千人 | 山形県の地域別データ |
| 福島県 | 東北税理士会 | 2,537 人 | 30.91 | 1,743 千人 | 福島県の地域別データ |
| 茨城県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 2,806 千人 | 茨城県の地域別データ |
| 栃木県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 1,885 千人 | 栃木県の地域別データ |
| 群馬県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 1,890 千人 | 群馬県の地域別データ |
| 埼玉県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 7,332 千人 | 埼玉県の地域別データ |
| 千葉県 | 千葉県税理士会 | 2,591 人 | 41.45 | 6,251 千人 | 千葉県の地域別データ |
| 東京都 | 東京税理士会 | 24,738 人 | 174.48 | 14,178 千人 | 東京都の地域別データ |
| 神奈川県 | 東京地方税理士会 | 5,149 人 | 51.41 | 9,225 千人 | 神奈川県の地域別データ |
| 新潟県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 2,099 千人 | 新潟県の地域別データ |
| 富山県 | 北陸税理士会 | 1,483 人 | 52.33 | 997 千人 | 富山県の地域別データ |
| 石川県 | 北陸税理士会 | 1,483 人 | 52.33 | 1,098 千人 | 石川県の地域別データ |
| 福井県 | 北陸税理士会 | 1,483 人 | 52.33 | 739 千人 | 福井県の地域別データ |
| 山梨県 | 東京地方税理士会 | 5,149 人 | 51.41 | 791 千人 | 山梨県の地域別データ |
| 長野県 | 関東信越税理士会 | 7,706 人 | 42.81 | 1,987 千人 | 長野県の地域別データ |
| 岐阜県 | 名古屋税理士会 | 4,913 人 | 256.42 | 1,916 千人 | 岐阜県の地域別データ |
| 静岡県 | 東海税理士会 | 4,311 人 | 33.95 | 3,527 千人 | 静岡県の地域別データ |
| 愛知県 | 東海税理士会 | 4,311 人 | 33.95 | 7,460 千人 | 愛知県の地域別データ |
| 三重県 | 東海税理士会 | 4,311 人 | 33.95 | 1,711 千人 | 三重県の地域別データ |
| 滋賀県 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 1,402 千人 | 滋賀県の地域別データ |
| 京都府 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 2,520 千人 | 京都府の地域別データ |
| 大阪府 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 8,757 千人 | 大阪府の地域別データ |
| 兵庫県 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 5,337 千人 | 兵庫県の地域別データ |
| 奈良県 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 1,285 千人 | 奈良県の地域別データ |
| 和歌山県 | 近畿税理士会 | 15,560 人 | 77.1 | 880 千人 | 和歌山県の地域別データ |
| 鳥取県 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 46.68 | 531 千人 | 鳥取県の地域別データ |
| 島根県 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 46.68 | 642 千人 | 島根県の地域別データ |
| 岡山県 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 46.68 | 1,831 千人 | 岡山県の地域別データ |
| 広島県 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 46.68 | 2,714 千人 | 広島県の地域別データ |
| 山口県 | 中国税理士会 | 3,267 人 | 46.68 | 1,281 千人 | 山口県の地域別データ |
| 徳島県 | 四国税理士会 | 1,661 人 | 47 | 685 千人 | 徳島県の地域別データ |
| 香川県 | 四国税理士会 | 1,661 人 | 47 | 917 千人 | 香川県の地域別データ |
| 愛媛県 | 四国税理士会 | 1,661 人 | 47 | 1,276 千人 | 愛媛県の地域別データ |
| 高知県 | 四国税理士会 | 1,661 人 | 47 | 656 千人 | 高知県の地域別データ |
| 福岡県 | 九州北部税理士会 | 3,651 人 | 51.19 | 5,092 千人 | 福岡県の地域別データ |
| 佐賀県 | 九州北部税理士会 | 3,651 人 | 51.19 | 788 千人 | 佐賀県の地域別データ |
| 長崎県 | 九州北部税理士会 | 3,651 人 | 51.19 | 1,252 千人 | 長崎県の地域別データ |
| 熊本県 | 南九州税理士会 | 2,325 人 | 43.48 | 1,697 千人 | 熊本県の地域別データ |
| 大分県 | 南九州税理士会 | 2,325 人 | 43.48 | 1,085 千人 | 大分県の地域別データ |
| 宮崎県 | 南九州税理士会 | 2,325 人 | 43.48 | 1,033 千人 | 宮崎県の地域別データ |
| 鹿児島県 | 南九州税理士会 | 2,325 人 | 43.48 | 1,532 千人 | 鹿児島県の地域別データ |
| 沖縄県 | 沖縄税理士会 | 535 人 | 36.49 | 1,466 千人 | 沖縄県の地域別データ |
注: 愛知県は管轄税務署単位で 名古屋税理士会(名古屋市内+知多半島)と東海税理士会(残余)に分割されるため、本テーブルでは東海税理士会の代表データを表示しています。名古屋税理士会のデータ(登録者数 4,913人)は本ページ「2. 15単位会別 登録者数 ランキング」を参照してください。神奈川県・山梨県は 東京税理士会ではなく 東京地方税理士会の管轄である点も併せて要確認です。
7. 法令根拠(税理士法)
税理士の業務範囲・登録・税理士会の組織構造は すべて税理士法(昭和26年法律第237号)に明文化されています。e-Gov 公式条文から正確に整理しました。
- 税理士の業務(独占業務)(税理士法 第2条)
- 税理士の業務は (1) 税務代理 (2) 税務書類の作成 (3) 税務相談 の3つ。これらは税理士・税理士法人でない者は他人の求めに応じて業として行うことが禁止されている(税理士法 第52条 / 違反は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金 第59条第1項第4号)。相続税申告の「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」は税理士の独占業務に該当する。
- 税理士の登録(税理士法 第18条)
- 税理士となる資格を有する者が税理士となるには、税理士名簿に、財務省令で定めるところにより、氏名、生年月日、事務所の所在地その他の事項の登録を受けなければならない。登録は税理士事務所の所在地を管轄する税理士会を経由して 日本税理士会連合会 が行う(同法第19条)。日本税理士会連合会が公表する「税理士登録者数」は この税理士名簿登録者の集計値。
- 税理士法人(税理士法 第48条の2)
- 税理士法人は、税理士法 第2条第1項各号の業務を組織的に行うことを目的として、税理士が設立する法人。社員はすべて税理士でなければならない(同条第2項)。「税理士法人届出数」は 各税理士会に届出のある税理士法人の総数で、令和8年4月末日現在 全国 5,290法人。
- 税理士会の組織(15単位会)(税理士法 第49条)
- 税理士会は、税理士及び税理士法人の使命及び職責にかんがみ、その義務の遵守及び税理士業務の改善進歩に資するため、税理士及び税理士法人の指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする。区域は国税局の管轄区域に従って定められ、現在 全国に 15単位会(東京・東京地方・千葉県・関東信越・近畿・北海道・東北・名古屋・東海・北陸・中国・四国・九州北部・南九州・沖縄)。
8. 都市集中 / 地方部少数の構造要因
首都圏 + 近畿の5単位会で全体の 67.6% を占める税理士の都市集中、東京と東北で約5.6倍の密度格差。背景にある構造要因を公的データから整理しました。
- 東京税理士会単独で全体の3割を占める都市集中
- 東京税理士会の登録者数は 24,738人で全国 82,315人の 30.05% を占める。次いで近畿税理士会 15,560人(18.90%)、関東信越税理士会 7,706人(9.36%)と、首都圏(東京+東京地方+千葉県+関東信越)+ 近畿 5単位会で全体の 67.6% に達する。一方、東京都の人口は全国の11.46%にとどまり、税理士は人口比を大幅に超える集中度。法人本社・上場企業・大規模事業承継案件の集積が背景にある。
- 地方部の税理士不足(10万人あたり密度の格差)
- 東京税理士会の 10万人あたり密度 174.48 に対し、東北税理士会 30.91、東海税理士会 33.95(愛知+静岡+三重)、沖縄税理士会 36.49、北海道税理士会 37.44。最も低い 東北税理士会 30.91 は東京の約 5.6 分の1の密度。地方部では「相続税申告を任せたい税理士がそもそも近隣にいない」「専門特化した税理士が見つからない」状況が構造化している。
- 税理士法人化の進展(個人事務所→法人化)
- 全国の税理士法人届出数は 5,290法人。税理士法人は2002年4月施行の改正税理士法(第48条の2)で導入された制度で、組織的・継続的な業務遂行を可能にする。事業承継・M&A・国際税務・相続税申告等の高度案件は税理士法人での対応が主流化しつつある。最も法人化が進む単位会は東京 1,578法人(登録者比 6.4%)、近畿 914法人(同 5.9%)。
- 相続税申告件数の急増(基礎控除引き下げ+資産価格上昇)
- 国税庁「令和5年分 相続税の申告事績の概要」によれば、令和5年分の被相続人数のうち相続税の課税対象となった被相続人数は 155,740人(課税割合 9.9%)。2015年1月の相続税基礎控除引き下げ(5,000万円+1,000万円×法定相続人数 → 3,000万円+600万円×法定相続人数)以降、相続税申告件数は約2倍に拡大。税理士への申告依頼ニーズは構造的に増加局面。
- 相続税申告の85%以上が税理士関与(自主申告は稀)
- 国税庁「税理士関与割合」(令和4年事務年度)によれば 相続税の税理士関与割合は 86.1%。所得税申告(21.8%)や法人税申告(89.5%)と比較しても、相続税は「税理士に依頼するのが標準」の領域。空き家・不動産を含む相続では小規模宅地等の特例・取得費加算・3000万円特別控除の適用判断が極めて複雑で、有資格者への依頼が事実上不可欠。
出典: https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/sozoku2023/sozoku.htm
出典: https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/hyouka/r4/zeirishi/index.htm
9. 相続税申告で税理士を選ぶ方法(7ステップ HowTo)
相続税申告は税理士関与割合 86.1%(国税庁・令和4年事務年度)の領域。期限10か月の中で、相続税に強い税理士を選ぶための7ステップを家じまいくん編集部が整理しました。
ステップ1: 相続税申告の期限を確認(被相続人死亡から10か月以内)
相続税の申告期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」(相続税法第27条第1項)。期限内申告が小規模宅地等の特例・配偶者の税額軽減等の特例適用の必要条件。被相続人死亡日を起算点に、まず最終期限を確定する。期限が迫っている場合(残り3か月未満)、税理士の受任余力が大幅に下がるため早期着手が必須。
ステップ2: 相続税の申告要否を概算(基礎控除を超えるか)
相続税の基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人数)。例: 配偶者+子2人なら 4,800万円。被相続人の全財産(不動産・預貯金・有価証券・保険金・退職金 等)の概算評価額が基礎控除を超える場合、相続税の申告が必要。基礎控除以下でも、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を「適用結果0円申告」で受ける場合は申告必須となるため要注意。
ステップ3: 「相続税に強い税理士」を絞り込む(年間申告件数を確認)
税理士全体での相続税申告件数は税理士1人あたり年間1.9件程度(全国 155,740件 ÷ 82,315人 = 約1.89件)。一方、相続税専門の税理士事務所は年間 数十〜数百件をこなす。選定時は「年間相続税申告件数」を必ず質問し、最低でも年間10件以上の実績を目安にする。「相続税専門」「相続税申告○○件」を看板に掲げる事務所は経験値の蓄積で安全側に倒しやすい。
ステップ4: 地域の単位会から候補を3名以上ピックアップ
日本税理士会連合会「税理士情報検索サイト」(https://www.zeirishikensaku.jp/)で 都道府県+市区町村+業務内容(「相続税」)で検索可能。所属単位会(東京税理士会・近畿税理士会 等15単位会)から3名以上の候補を抽出。1名のみの相談では条件比較ができず、相見積もりの選択肢を失うため最低3名は接触する。
ステップ5: 初回相談(無料)で「報酬体系」「実績」「対応範囲」を確認
相続税申告の税理士報酬は遺産総額の0.5〜1%が業界目安(遺産1億円なら50〜100万円)。確認項目: ①総額の見積もり(追加料金条件含む)②小規模宅地等の特例・取得費加算・3000万円特別控除の適用判断経験 ③不動産の路線価評価・広大地評価の実績 ④税務調査対応の有無 ⑤書面添付制度(税理士法第33条の2)の活用方針。初回相談無料の事務所が大半。
ステップ6: 委任契約書を交わす(報酬・業務範囲・期限を明文化)
税理士との委任契約は書面で交わし、(1) 業務範囲(申告書作成のみ / 財産評価含む / 税務調査対応含む 等)(2) 報酬総額と算定根拠 (3) 申告期限と提出スケジュール (4) 追加料金が発生する条件 (5) 守秘義務 を明文化する。口頭合意のみは後日トラブルの原因。税理士法 第33条の2 の書面添付制度を活用する場合は事前に明示。
ステップ7: 申告書提出後も保管・税務調査リスクに備える
相続税申告書類(評価明細書・遺産分割協議書 等)は 申告期限から最低7年(重加算税課税の場合10年)保管。税務調査は申告から1〜3年以内に実施されることが多く、調査対象率は相続税で約20%(国税庁・令和4年事務年度)と他税目に比べ高い。書面添付制度の意見聴取制度を活用すると、税務調査前に税理士への意見聴取が行われるため、突発的な調査リスクを大幅に低減できる。
10. 15単位会 全件データ(公式公表値そのまま)
日本税理士会連合会「税理士登録者数(令和8年4月末日現在)」の全15単位会の公式公表値を、登録者数の多い順で並べました。
| 順位 | 単位会 | 登録者数 | 税理士法人 | 主たる事務所 | 所管都道府県 | 10万人あたり 密度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1位 | 東京税理士会 | 24,738 | 1,578 | 654 | 東京都 | 174.48 |
| 第2位 | 近畿税理士会 | 15,560 | 914 | 487 | 大阪府 / 京都府 / 兵庫県 / 奈良県 / 和歌山県 / 滋賀県 | 77.1 |
| 第3位 | 関東信越税理士会 | 7,706 | 519 | 371 | 埼玉県 / 茨城県 / 栃木県 / 群馬県 / 長野県 / 新潟県 | 42.81 |
| 第4位 | 東京地方税理士会 | 5,149 | 271 | 199 | 神奈川県 / 山梨県 | 51.41 |
| 第5位 | 名古屋税理士会 | 4,913 | 355 | 195 | 岐阜県 | 256.42 |
| 第6位 | 東海税理士会 | 4,311 | 313 | 188 | 愛知県 / 静岡県 / 三重県 | 33.95 |
| 第7位 | 九州北部税理士会 | 3,651 | 225 | 198 | 福岡県 / 佐賀県 / 長崎県 | 51.19 |
| 第8位 | 中国税理士会 | 3,267 | 199 | 154 | 広島県 / 岡山県 / 山口県 / 鳥取県 / 島根県 | 46.68 |
| 第9位 | 千葉県税理士会 | 2,591 | 138 | 126 | 千葉県 | 41.45 |
| 第10位 | 東北税理士会 | 2,537 | 185 | 136 | 宮城県 / 岩手県 / 福島県 / 秋田県 / 青森県 / 山形県 | 30.91 |
| 第11位 | 南九州税理士会 | 2,325 | 149 | 99 | 熊本県 / 大分県 / 鹿児島県 / 宮崎県 | 43.48 |
| 第12位 | 北海道税理士会 | 1,888 | 166 | 126 | 北海道 | 37.44 |
| 第13位 | 四国税理士会 | 1,661 | 108 | 58 | 香川県 / 愛媛県 / 徳島県 / 高知県 | 47 |
| 第14位 | 北陸税理士会 | 1,483 | 127 | 81 | 石川県 / 福井県 / 富山県 | 52.33 |
| 第15位 | 沖縄税理士会 | 535 | 43 | 47 | 沖縄県 | 36.49 |
11. よくある質問(FAQ 25問)
A. 税理士制度の基礎
- Q. 税理士とは何ですか?
- A. 税理士法 第2条に基づき (1) 税務代理 (2) 税務書類の作成 (3) 税務相談 を独占業務として行う国家資格者です。税理士・税理士法人でない者がこれらを業として行うことは禁止されており(税理士法 第52条)、違反は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金(同法第59条第1項第4号)。日本税理士会連合会「税理士登録者数(令和8年4月末日現在)」によれば全国の税理士登録者数は 82,315人です。
- Q. 税理士は誰でもなれますか?
- A. 税理士となる資格は税理士法 第3条で限定されています: (1) 税理士試験合格者 (2) 試験免除者 (3) 弁護士(弁護士法 第3条による)(4) 公認会計士(公認会計士法 第16条の2による)。税理士試験は所得税法・法人税法・相続税法・消費税法・国税徴収法等の必修科目+選択科目で構成され、5科目合格までに平均10年以上かかる難関国家試験。合格後、税理士名簿への登録(同法第18条)を経て初めて「税理士」を名乗れます。
- Q. 「税理士会」とは何ですか?単位会は全国にいくつある?
- A. 税理士会は税理士法 第49条に基づく特別法人で、税理士及び税理士法人の指導・連絡・監督を行う組織。区域は国税局の管轄区域に従い、現在 全国15単位会(東京・東京地方・千葉県・関東信越・近畿・北海道・東北・名古屋・東海・北陸・中国・四国・九州北部・南九州・沖縄)。各単位会は強制加入制で、登録税理士は事務所所在地の単位会への所属が必須です。
- Q. 「税理士法人」と「個人税理士事務所」の違いは?
- A. 税理士法人は税理士法 第48条の2(2002年4月施行)で導入された組織形態。社員はすべて税理士に限定(同条第2項)。複数税理士による組織的な業務遂行・継続性確保・大型案件対応に強い一方、報酬は個人事務所よりやや高い傾向。令和8年4月末日現在、全国の税理士法人届出数は 5,290法人。個人事務所は税理士1人+補助スタッフで運営される小規模形態で、地域密着・低コスト・柔軟性に強み。
- Q. 税理士は税務署OBが多いと聞きました。本当ですか?
- A. 税理士法 第8条第1項に基づき、税務署等で23年以上勤務した者は税理士試験の全科目免除を受けられます(同条第10号〜第11号)。実務上、税理士登録者の約3〜4割は税務署OBとされ(日本税理士会連合会 推計)、特に60代以上の登録者比率に多く見られます。一方、近年は若手の試験合格者(30代以下)の登録も増加傾向。事務所選定時は経歴・専門領域を必ず確認することを推奨します。
B. 47県データ・統計
- Q. 税理士が一番多い地域はどこですか?
- A. 日本税理士会連合会「税理士登録者数(令和8年4月末日現在)」によれば、全15単位会 TOP5 は ①東京税理士会 24,738人(全体30.05%)②近畿税理士会 15,560人(18.90%)③関東信越税理士会 7,706人(9.36%)④東京地方税理士会 5,149人(6.25%)⑤名古屋税理士会 4,913人(5.97%)。最少は 沖縄税理士会 535人(0.65%)。首都圏(東京+東京地方+千葉県+関東信越)+ 近畿 5単位会で全体の 67.6% を占める都市集中構造です。
- Q. 10万人あたりの税理士数が最も多い地域は?
- A. 全国平均は 10万人あたり 66.49人。単位会別では ①名古屋税理士会 256.42(注: 名古屋税理士会は岐阜県+愛知県名古屋市内+知多半島を所管。本リサーチでは登録者数の過大評価を避けるため域内人口分母を岐阜県のみに限定した保守的密度を示す)②東京税理士会 174.48 ③近畿税理士会 77.10 ④北陸税理士会 52.33 ⑤東京地方税理士会 51.41。最少は 東北税理士会 30.91、次いで 東海税理士会 33.95、沖縄税理士会 36.49、北海道税理士会 37.44。東京と東北で約5.6倍の格差があり、地方部での税理士不足は構造課題です。
- Q. 47都道府県別の正確な税理士数はどこで確認できる?
- A. 日本税理士会連合会は 47都道府県別 ではなく 15単位会別 で税理士登録者数を公表しています(一部単位会が複数都道府県を所管するため)。47県別の個別人数は公式統計では存在しません。本リサーチでは各都道府県を所属単位会と紐づけ、単位会の合計人数・域内人口・密度を併記する形で47県マップを構成しています。47県別の事務所所在を厳密に検索する場合は、日本税理士会連合会「税理士情報検索サイト」(https://www.zeirishikensaku.jp/)で都道府県+市区町村絞り込みが可能です。
- Q. なぜ「東京地方税理士会」は神奈川+山梨を所管するのですか?
- A. 税理士法 第49条で税理士会の区域は「国税局の管轄区域に従って」定められます。東京国税局は東京都・神奈川県・千葉県・山梨県を所管しており、このうち千葉県は独立した千葉県税理士会、東京都は東京税理士会となり、残りの神奈川県+山梨県が「東京地方税理士会」(略称: 東京地方/略称漢字「東地」)として組織されています。歴史的経緯による分割で、神奈川県の税理士は東京税理士会ではなく東京地方税理士会に所属するのが正しい区分です。
- Q. 愛知県の税理士はどの税理士会に所属する?
- A. 愛知県内は 管轄税務署単位で 名古屋税理士会 と 東海税理士会 に分かれます。名古屋税理士会の管轄は 名古屋市内 + 知多半島 + 岐阜県全域、東海税理士会の管轄は それ以外の愛知県(尾張・三河)+ 静岡県 + 三重県。同じ愛知県内でも事務所所在地により所属単位会が異なる点に注意が必要です。本リサーチでは愛知県を東海税理士会の代表データで表示し、名古屋税理士会のデータも本文「15単位会別ランキング」で併記しています。
C. 相続税申告と税理士
- Q. 相続税申告は必ず税理士に依頼しないといけませんか?
- A. 法律上は本人申告も可能です(相続税法第27条)。ただし、国税庁「税理士関与割合」(令和4年事務年度)によれば 相続税の税理士関与割合は 86.1% と高く、実務上は「税理士に依頼するのが標準」の領域。理由は (1) 不動産の路線価評価・広大地評価 (2) 小規模宅地等の特例(措置法第69条の4)の適用判断 (3) 取得費加算の特例(措置法第39条)の併用設計 (4) 配偶者の税額軽減(相続税法第19条の2)の活用 (5) 税務調査リスク(相続税申告の調査対象率は約20%)への対応力 が要求されるため、独学での申告は申告漏れ・過大納税のリスクが高い。
- Q. 「相続税に強い税理士」と「普通の税理士」の違いは?
- A. 税理士1人あたりの年間相続税申告件数は全国平均で約1.89件(全国 155,740件 ÷ 82,315人)。一方、相続税専門の税理士事務所は年間 数十〜数百件をこなし、特に (1) 路線価評価・広大地評価の経験 (2) 小規模宅地等の特例・取得費加算・3000万円特別控除の併用判断 (3) 書面添付制度(税理士法第33条の2)の活用 (4) 税務調査対応実績 で大きな差が出ます。選定時は「年間相続税申告件数」を必ず質問し、最低でも年間10件以上の実績を目安にすることを推奨。
- Q. 相続税申告の期限は?間に合わない場合の対応は?
- A. 相続税法 第27条第1項により「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」が申告・納付の期限。期限内申告が小規模宅地等の特例・配偶者の税額軽減等の特例適用の必要条件。期限を過ぎると無申告加算税(5〜20%)+ 延滞税が課されるほか、特例不適用で税額が大幅に増えます。間に合わない可能性がある場合は (1) 早期に税理士に相談 (2) 概算で期限内申告 → 後日修正申告(更正の請求)(3) 災害等やむを得ない事由がある場合は申告期限の延長申請(相続税法第27条第2項)等の選択肢があります。
- Q. 相続放棄を考えています。税理士は関係ありますか?
- A. 相続放棄(民法第938条・第939条)は 家庭裁判所への申述手続きで、税理士の独占業務ではなく司法書士・弁護士の領域です。ただし、相続放棄の判断材料となる「相続税が発生するか」「不動産を承継した場合の譲渡所得税はいくらか」の試算は税理士の専門領域。相続放棄前に税理士に「相続税試算」を依頼し、判断材料を揃えるのが安全です。関連: 家じまいくん リサーチ第7弾「47都道府県別 相続放棄申述受理件数 ランキング」。
- Q. 税務調査が来たら税理士に任せられますか?
- A. 税理士法 第2条第1項第1号の「税務代理」業務に含まれるため、税理士に税務調査の立会いを依頼できます。相続税の税務調査対象率は約20%(国税庁・令和4年事務年度)と他税目に比べ高く、申告から1〜3年以内に実施されることが多い。書面添付制度(税理士法第33条の2)を活用すると、税務調査前に税理士への意見聴取が行われるため、突発的な調査リスクを大幅に低減可能。事務所選定時に「書面添付制度の活用方針」を確認することを推奨します。
D. 報酬・契約
- Q. 相続税申告の税理士報酬の相場は?
- A. 相続税申告の税理士報酬は遺産総額の0.5〜1% が業界目安(遺産1億円なら50〜100万円)。事務所によっては基本報酬+成功報酬の組み合わせもあります。追加料金が発生する条件: (1) 土地が3〜5筆以上 (2) 相続人が3名以上 (3) 海外資産あり (4) 非上場株式の評価 (5) 物納・延納手続き 等。初回相談無料の事務所が大半なので、最低3名から見積もりを取り、追加料金条件まで明文化した契約書を交わすことを推奨します。
- Q. 税理士報酬は値引き交渉できますか?
- A. 可能です。税理士業界には法定報酬体系がない(2002年の規制緩和で「税理士業務報酬規定」廃止)ため、報酬は事務所裁量。複数事務所から相見積もりを取ることで自然と競争原理が働きます。ただし、極端な低価格事務所は (1) 経験不足 (2) 特例適用の見落とし (3) 税務調査時の対応力不足 のリスクがあるため、価格だけでなく実績・専門性とのバランスで判断することが重要です。
- Q. 「書面添付制度」とは何ですか?依頼すべき?
- A. 書面添付制度は税理士法 第33条の2に基づき、税理士が申告書に「私が責任を持って計算しました」という書面を添付する制度。書面添付した申告書に税務署が疑義を持った場合、税務調査前に「税理士への意見聴取」が義務付けられ、ここで疑義が解消すれば税務調査が省略される(実質的な「事前協議」機能)。相続税申告で書面添付制度を活用する事務所は比較的少数ですが、税務調査リスクを大幅に低減できるため、選定時に「書面添付制度の活用方針」を確認することを強く推奨します。追加料金(5〜10万円程度)が発生する場合があります。
- Q. 委任契約書は必須ですか?
- A. 法律上は必須ではありませんが、口頭合意のみは後日トラブルの原因となるため書面化を強く推奨します。記載必須項目: (1) 業務範囲(申告書作成のみ / 財産評価含む / 税務調査対応含む 等)(2) 報酬総額と算定根拠 (3) 申告期限と提出スケジュール (4) 追加料金が発生する条件 (5) 守秘義務 (6) 解除条件。日本税理士会連合会が「業務契約書 標準例」を公開しており、これをベースに事務所と調整する流れが標準的です。
E. 司法書士・弁護士との違い
- Q. 税理士・司法書士・弁護士の違いは?相続でどう使い分ける?
- A. 税理士(独占業務: 税務代理・税務書類の作成・税務相談)→ 相続税申告・準確定申告・譲渡所得税試算。司法書士(独占業務: 登記申請の代理)→ 相続登記(2024年4月義務化)・遺産分割協議書作成支援。弁護士(独占業務: 法律事務全般)→ 相続争い・遺留分侵害額請求・相続放棄・遺言書検認等の家裁手続き。同じ「相続」でも管轄が異なるため、案件性質に応じて使い分け or 連携依頼が必要。最近は「相続専門ワンストップ事務所」(税理士法人+司法書士法人+弁護士法人の連携)も増加傾向。
- Q. 司法書士は税務相談に応じられますか?
- A. 応じられません。税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士法 第2条第1項の独占業務で、税理士・税理士法人以外が業として行うことは禁止されています(同法第52条)。違反は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金(同法第59条第1項第4号)。司法書士は登記関連の説明はできますが、相続税の試算・申告書作成・節税アドバイスは税理士の領域です。「相続税のことなら税理士へ」と明確に住み分けが必要です。
- Q. 弁護士なら税務代理もできると聞きましたが本当ですか?
- A. 本当です。税理士法 第51条第1項に基づき、弁護士は税理士登録なく税務代理・税務書類の作成・税務相談を行えます(弁護士法 第3条による)。ただし、実務上は税法の専門性が必要なため、相続税申告は税理士へ依頼するのが標準。弁護士+税理士の二重資格者も少数存在し、相続紛争+相続税申告のワンストップ対応が可能な希少な存在として位置づけられます。
F. 家じまいくん診断・関連リソース
- Q. 相続税のかかる実家を相続しました。何から始めるべき?
- A. (1) 死亡日から10か月以内が申告期限 → 早期に税理士へ相談 (2) 不動産の評価(路線価+小規模宅地特例適用判断)が最大の論点 (3) 家じまいくん診断(12問5分・無料)で「売却 / 賃貸 / 居住 / 解体」の4選択肢比較 → 譲渡所得税・固定資産税・賃貸収支の試算が得られ、税理士相談時の判断材料が事前に揃います。家じまいくん診断結果を税理士相談に持参すると、論点が明確化し効率的な相談が可能です。
- Q. 家じまいくんで税理士の紹介はできますか?
- A. 紹介は行いません。家じまいくんは「相続不動産の意思決定を中立に支援する診断+情報サイト」であり、税理士法・弁護士法・宅建業法の規制を遵守しています。税理士の選定は (1) 日本税理士会連合会「税理士情報検索サイト」(https://www.zeirishikensaku.jp/)で地域+業務内容検索 (2) 所属単位会の紹介制度 (3) 知人・金融機関からの紹介 (4) インターネット検索 から複数候補を比較する流れが標準的です。
- Q. リサーチ第19弾と他のリサーチの違いは?
- A. 本リサーチは家じまいくん リサーチ 通算19本目の「税理士数」フォーカス版で、相続後の相談相手マップを担う一群(第13弾「司法書士事務所数」+ 第15弾「不動産業者数」+ 第18弾「弁護士数」+ 第19弾「税理士数」)の完結篇。「相続税申告を任せる税理士を探す」「自分の県の専門家供給量を知る」目的でメディア・士業ブログからの引用獲得を狙っています。関連リサーチは ①第1弾 全国空き家データ ②第2弾 相続実家100問 ③第3弾 4選択肢比較 ④第4弾 解体相場+47県補助金 ⑤第5弾 譲渡所得税ガイド ⑥第6弾 賃貸転用ガイド ⑦第7弾 相続放棄ランキング。19本セットで「相続実家の全選択肢+全相談相手」を網羅しています。
12. 出典一覧(2026-05-18 確認)
一次(公的統計・法令)
- 日本税理士会連合会「税理士登録者数(令和8年4月末日現在)」: https://www.nichizeiren.or.jp/cpta/about/enrollment/
- 日本税理士会連合会 トップ: https://www.nichizeiren.or.jp/
- 日本税理士会連合会「全国の税理士会、関連団体(15単位会一覧)」: https://www.nichizeiren.or.jp/nichizeiren/location/
- 日本税理士会連合会「税理士情報検索サイト」(地域+業務内容での税理士検索): https://www.zeirishikensaku.jp/
- 総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」: https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2024np/index.html
- 総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」第2表 都道府県、男女別人口(xlsx): https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2024np/zuhyou/05k2024-2.xlsx
- e-Gov 税理士法(昭和26年法律第237号): https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000237
- 国税庁「令和5年分 相続税の申告事績の概要」: https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/sozoku2023/sozoku.htm
- 国税庁「税理士関与割合(令和4年事務年度)」: https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/hyouka/r4/zeirishi/index.htm
関連 公的法令
- e-Gov 相続税法: https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000073
- e-Gov 弁護士法(税務代理権の根拠 第3条): https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000205
- e-Gov 公認会計士法(税理士登録資格の根拠 第16条の2): https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000103
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相続税申告は税理士関与割合 86.1%(国税庁)の領域ですが、税理士相談の前に「実家を売却した場合の譲渡所得税」「賃貸転用の収支」「解体費と固定資産税6倍リスク」を試算しておくと、相談が劇的に効率化します。家じまいくん診断(12問5分・無料)で「売る・貸す・住む・壊す」の4選択肢の手残り目安を中立比較してから税理士相談に臨むのが王道ルートです。
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本リサーチは家じまいくん リサーチ 第19弾。相続実家の意思決定 + 相続後の相談相手マップを担うシリーズの完結篇です。
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- 相続実家 100の質問(リサーチ第2弾):相続発生〜売却まで100のFAQで網羅
- 相続実家 4選択肢 徹底比較 2026年版(リサーチ第3弾):売却 / 賃貸 / 自己利用 / 解体 の4選択肢を中立比較
- 2026年版 空き家解体費用 全国相場と47県補助金一覧(リサーチ第4弾):解体シナリオの費用・47県補助金・固定資産税6倍問題
- 2026年版 相続不動産 譲渡所得税 完全ガイド(リサーチ第5弾):3,000万特控・取得費加算・小規模宅地の併用整理(税理士相談の事前材料)
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- 2026年版 47都道府県別 司法書士事務所数 + 会員数 ランキング(リサーチ第13弾・NEW):相続登記で頼る司法書士の地域別密度を一次データで整理
- 2026年版 47都道府県別 中古住宅取引市場 規模指標 ランキング(リサーチ第14弾):売る場合の地域別市場規模感を47県別に把握。住宅・土地統計調査ベース
- 2026年版 47都道府県別 宅地建物取引業者数 ランキング(リサーチ第15弾):売却の相談相手=宅建業者の47県別母数と10万人あたり密度
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- 2026年版 47都道府県別 弁護士数 ランキング(リサーチ第18弾):兄弟間に対立が出た時の相談相手。日弁連公式から実機抽出した47県別データ
関連ツール・コラム:
相続税概算計算ツール(ミニツール・税理士相談の事前材料) / 4選択肢 手残り簡易比較(ミニツール) / 取得費加算特例 計算(ミニツール) / 小規模宅地特例 適用判定(ミニツール) / 実家じまいの費用相場(4選択肢コラム)
本リサーチは 2026-05-18 時点の日本税理士会連合会 公表値(最新公表 = 令和8年4月末日現在)と総務省統計局 人口推計(2024年10月1日現在)に基づきます。税理士登録者数は月次で増減するため、最新値は 日本税理士会連合会 公式サイトで確認してください。税理士の選定・相続税申告の具体的な判断は、必ず税理士などの有資格者にご相談ください。本記事は法的・税務的助言を目的としたものではありません。