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2026年版 47都道府県別 路線価 ランキング(県庁所在地最高路線価・相続税評価額)

国税庁「令和7年分都道府県庁所在都市の最高路線価」(基準日 2025年1月1日・2025年7月公表)の公式PDFを実機抽出。47都道府県庁所在都市の最高路線価と対前年変動率を完全網羅しました。相続実家の評価で必須の「路線価・公示地価・固定資産税評価額」3指標の使い分け、HowTo 6ステップ、FAQ 28問を一次ソースのみで整理した嘘ゼロ運用データです。

公開: 2026年5月18日 | データ確認日: 2026-05-18 | 編集: 家じまいくん編集部

1. 公表概要(令和7年分・2025年1月1日基準)

国税庁が毎年7月1日に公表する全国の路線価のうち、各都道府県庁所在都市の「最高路線価」が公式に取りまとめられています。令和7年分は2025年7月1日に公表され、基準日は2025年1月1日(令和7年1月1日)。本リサーチはその公式PDF(別表)を pypdf で機械抽出した最新確報値です。路線価は地価公示価格等の80%程度を目途に設定される、相続税・贈与税の土地評価ベースとなる公的指標です。

出典: 国税庁「令和7年分都道府県庁所在都市の最高路線価」(PDF)2026-05-18 実機ダウンロード) | 親ページ: 国税庁「令和7年分の路線価等について」

2. 47都道府県の路線価動向サマリ

本リサーチが扱う47都道府県庁所在都市の最高路線価1点ベースで集計した参考指標です。国税庁は「全国平均変動率」を公表していないため、本サイト独自に47県の単純平均を算出しています。

指標
対象都市数47 都市(47都道府県庁所在都市)
47都市 単純平均 対前年変動率(令和7年分)+3.6%
上昇都市数35 都市(74.5%)
横ばい都市数(±0.0%)11 都市(23.4%)
下落都市数1 都市(2.1%)

注: 47都道府県庁所在都市の最高路線価(各県1地点)に基づく単純平均。国税庁は全国平均変動率を公表していないため、本サイト独自算出の参考指標。

3. 県庁所在地最高路線価 TOP10(高い順・令和7年分)

東京都中央区銀座5丁目「銀座中央通り」は1986年以降40年連続で「全国最高路線価地点」。三大都市圏のターミナル駅周辺が上位を独占しています。

順位都道府県所在地路線名令和7年 最高路線価令和7年 変動率地域別ページ
1東京都東京都中央区 中央区銀座5丁目銀座中央通り48,080 千円/m²
4,808 万円/m²
+8.7%東京都の地域別データ
2大阪府大阪市 北区角田町御堂筋20,880 千円/m²
2,088 万円/m²
+3.2%大阪府の地域別データ
3神奈川県横浜市 西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り17,200 千円/m²
1,720 万円/m²
+1.4%神奈川県の地域別データ
4愛知県名古屋市 中村区名駅1丁目名駅通り12,880 千円/m²
1,288 万円/m²
0.0%愛知県の地域別データ
5福岡県福岡市 中央区天神2丁目渡辺通り9,680 千円/m²
968 万円/m²
+2.5%福岡県の地域別データ
6京都府京都市 下京区四条通寺町東入2丁目御旅町四条通8,320 千円/m²
832 万円/m²
+10.6%京都府の地域別データ
7北海道札幌市 中央区北5条西3丁目札幌停車場線通り7,740 千円/m²
774 万円/m²
+6.3%北海道の地域別データ
8埼玉県さいたま市 大宮区桜木町2丁目大宮駅西口駅前ロータリー5,920 千円/m²
592 万円/m²
+11.9%埼玉県の地域別データ
9兵庫県神戸市 中央区三宮町1丁目三宮センター街5,840 千円/m²
584 万円/m²
+9.8%兵庫県の地域別データ
10広島県広島市 中区胡町相生通り3,710 千円/m²
371 万円/m²
+3.9%広島県の地域別データ

4. 県庁所在地最高路線価 BOTTOM10(安い順・令和7年分)

鳥取市(栄町・若桜街道通り)が91千円/m² で最安。1位 東京都銀座5丁目(48,080千円/m²)との差は約528倍。47都道府県庁所在都市内の価格格差は地価指標の中でも最大規模です。

順位(安い順)都道府県所在地令和7年 最高路線価令和7年 変動率地域別ページ
1鳥取県鳥取市 栄町91 千円/m²-3.2%鳥取県の地域別データ
2群馬県前橋市 本町2丁目135 千円/m²0.0%群馬県の地域別データ
3島根県松江市 朝日町140 千円/m²0.0%島根県の地域別データ
4秋田県秋田市 中通2丁目145 千円/m²+7.4%秋田県の地域別データ
5山口県山口市 小郡黄金町145 千円/m²0.0%山口県の地域別データ
6青森県青森市 新町1丁目160 千円/m²+3.2%青森県の地域別データ
7山形県山形市 香澄町1丁目175 千円/m²0.0%山形県の地域別データ
8三重県津市 羽所町195 千円/m²0.0%三重県の地域別データ
9福島県福島市 栄町200 千円/m²0.0%福島県の地域別データ
10高知県高知市 帯屋町1丁目215 千円/m²+2.4%高知県の地域別データ

5. 対前年変動率 上昇 TOP10(令和7年分)

さいたま市(大宮駅西口)+11.9% を筆頭に、10%以上の上昇が4都市。東京近郊(さいたま・千葉)と関西観光地(京都・奈良)の二系統が上位を占めます。

順位都道府県所在地令和7年 変動率令和6年 変動率(参考)令和7年 最高路線価
1埼玉県さいたま市+11.9%+11.4%5,920 千円/m²
2千葉県千葉市+11.2%+14.9%2,480 千円/m²
3京都府京都市+10.6%+7.9%8,320 千円/m²
4奈良県奈良市+10.1%+8.2%870 千円/m²
5兵庫県神戸市+9.8%+6.4%5,840 千円/m²
6佐賀県佐賀市+9.3%+2.4%235 千円/m²
7東京都東京都中央区+8.7%+3.6%48,080 千円/m²
8石川県金沢市+8.5%+4.4%1,020 千円/m²
9秋田県秋田市+7.4%+3.8%145 千円/m²
10岡山県岡山市+7.3%+9.1%1,920 千円/m²

6. 対前年変動率 下落・横ばい BOTTOM10(令和7年分)

令和7年分で対前年変動率がマイナスの都市は鳥取市のみ(-3.2%・3年連続下落)。残りは ±0.0% の横ばい都市が並びます。

順位(下落・横ばい)都道府県所在地令和7年 変動率令和6年 変動率(参考)令和7年 最高路線価
1鳥取県鳥取市-3.2%-3.1%91 千円/m²
2山形県山形市0.0%0.0%175 千円/m²
3福島県福島市0.0%0.0%200 千円/m²
4茨城県水戸市0.0%0.0%220 千円/m²
5群馬県前橋市0.0%+3.8%135 千円/m²
6愛知県名古屋市0.0%+0.6%12,880 千円/m²
7三重県津市0.0%+2.6%195 千円/m²
8和歌山県和歌山市0.0%+2.8%370 千円/m²
9島根県松江市0.0%0.0%140 千円/m²
10山口県山口市0.0%0.0%145 千円/m²

7. 横ばい都市一覧(前年比 ±0.0%・11都市)

地方圏の人口100-200万規模の県で「上昇圧力なし・下落圧力なし」の均衡が継続。名古屋市が前年 +0.6% から 0.0% に減速したのが象徴的で、三大都市圏でも上昇基調が一巡しつつあるエリアが出てきています。

都道府県県庁所在都市所在地令和7年 最高路線価令和6年 変動率(参考)
山形県山形市香澄町1丁目175 千円/m²0.0%
福島県福島市栄町200 千円/m²0.0%
茨城県水戸市宮町1丁目220 千円/m²0.0%
群馬県前橋市本町2丁目135 千円/m²+3.8%
愛知県名古屋市中村区名駅1丁目12,880 千円/m²+0.6%
三重県津市羽所町195 千円/m²+2.6%
和歌山県和歌山市友田町5丁目370 千円/m²+2.8%
島根県松江市朝日町140 千円/m²0.0%
山口県山口市小郡黄金町145 千円/m²0.0%
徳島県徳島市一番町3丁目295 千円/m²+1.7%
愛媛県松山市大街道2丁目690 千円/m²+3.0%

8. 国税局別 集計(参考指標)

全国12の国税局/事務所別に、管内県庁所在都市の最高路線価の対前年変動率を単純平均しました。国税庁公表は各県1地点の数値のみのため、本集計は本サイト独自の参考指標です。

国税局/事務所管内県数令和7年 平均変動率管内最高路線価管内トップ県
札幌国税局1+6.3%7,740 千円/m²北海道
仙台国税局6+2.5%3,700 千円/m²宮城県
関東信越国税局6+4.1%5,920 千円/m²埼玉県
東京国税局4+5.8%48,080 千円/m²東京都
金沢国税局3+5.9%1,020 千円/m²石川県
名古屋国税局4+1.1%12,880 千円/m²愛知県
大阪国税局6+6.2%20,880 千円/m²大阪府
広島国税局5+1.6%3,710 千円/m²広島県
高松国税局4+1.3%690 千円/m²愛媛県
福岡国税局3+4.4%9,680 千円/m²福岡県
熊本国税局4+2.7%2,100 千円/m²熊本県
沖縄国税事務所1+4.0%1,560 千円/m²沖縄県

9. 47都道府県 全件データ(令和7年分・令和6年分)

国税庁「令和7年分都道府県庁所在都市の最高路線価」PDFから実機抽出した47都道府県庁所在都市の最高路線価と対前年変動率。北海道〜沖縄県の順で網羅。

都道府県県庁所在都市所在地令和7年 最高路線価令和7年 変動率令和6年 最高路線価令和6年 変動率地域別ページ
北海道札幌市中央区北5条西3丁目7,740 千円/m²+6.3%7,280 千円/m²+9.0%北海道の地域別データ
青森県青森市新町1丁目160 千円/m²+3.2%155 千円/m²0.0%青森県の地域別データ
岩手県盛岡市大通2丁目230 千円/m²+2.2%225 千円/m²+2.3%岩手県の地域別データ
宮城県仙台市青葉区中央1丁目3,700 千円/m²+1.9%3,630 千円/m²+4.6%宮城県の地域別データ
秋田県秋田市中通2丁目145 千円/m²+7.4%135 千円/m²+3.8%秋田県の地域別データ
山形県山形市香澄町1丁目175 千円/m²0.0%175 千円/m²0.0%山形県の地域別データ
福島県福島市栄町200 千円/m²0.0%200 千円/m²0.0%福島県の地域別データ
茨城県水戸市宮町1丁目220 千円/m²0.0%220 千円/m²0.0%茨城県の地域別データ
栃木県宇都宮市宮みらい340 千円/m²+3.0%330 千円/m²+3.1%栃木県の地域別データ
群馬県前橋市本町2丁目135 千円/m²0.0%135 千円/m²+3.8%群馬県の地域別データ
埼玉県さいたま市大宮区桜木町2丁目5,920 千円/m²+11.9%5,290 千円/m²+11.4%埼玉県の地域別データ
新潟県新潟市中央区東大通1丁目500 千円/m²+6.4%470 千円/m²+4.4%新潟県の地域別データ
長野県長野市大字南長野295 千円/m²+3.5%285 千円/m²+1.8%長野県の地域別データ
千葉県千葉市中央区富士見2丁目2,480 千円/m²+11.2%2,230 千円/m²+14.9%千葉県の地域別データ
東京都東京都中央区中央区銀座5丁目48,080 千円/m²+8.7%44,240 千円/m²+3.6%東京都の地域別データ
神奈川県横浜市西区南幸1丁目17,200 千円/m²+1.4%16,960 千円/m²+1.0%神奈川県の地域別データ
山梨県甲府市丸の内1丁目265 千円/m²+1.9%260 千円/m²0.0%山梨県の地域別データ
富山県富山市桜町1丁目540 千円/m²+3.8%520 千円/m²+2.0%富山県の地域別データ
石川県金沢市堀川新町1,020 千円/m²+8.5%940 千円/m²+4.4%石川県の地域別データ
福井県福井市中央1丁目400 千円/m²+5.3%380 千円/m²+8.6%福井県の地域別データ
岐阜県岐阜市吉野町5丁目520 千円/m²+2.0%510 千円/m²+4.1%岐阜県の地域別データ
静岡県静岡市葵区紺屋町1,180 千円/m²+2.6%1,150 千円/m²+0.9%静岡県の地域別データ
愛知県名古屋市中村区名駅1丁目12,880 千円/m²0.0%12,880 千円/m²+0.6%愛知県の地域別データ
三重県津市羽所町195 千円/m²0.0%195 千円/m²+2.6%三重県の地域別データ
滋賀県大津市春日町295 千円/m²+3.5%285 千円/m²+1.8%滋賀県の地域別データ
京都府京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町8,320 千円/m²+10.6%7,520 千円/m²+7.9%京都府の地域別データ
大阪府大阪市北区角田町20,880 千円/m²+3.2%20,240 千円/m²+5.4%大阪府の地域別データ
兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目5,840 千円/m²+9.8%5,320 千円/m²+6.4%兵庫県の地域別データ
奈良県奈良市東向中町870 千円/m²+10.1%790 千円/m²+8.2%奈良県の地域別データ
和歌山県和歌山市友田町5丁目370 千円/m²0.0%370 千円/m²+2.8%和歌山県の地域別データ
鳥取県鳥取市栄町91 千円/m²-3.2%94 千円/m²-3.1%鳥取県の地域別データ
島根県松江市朝日町140 千円/m²0.0%140 千円/m²0.0%島根県の地域別データ
岡山県岡山市北区本町1,920 千円/m²+7.3%1,790 千円/m²+9.1%岡山県の地域別データ
広島県広島市中区胡町3,710 千円/m²+3.9%3,570 千円/m²+5.3%広島県の地域別データ
山口県山口市小郡黄金町145 千円/m²0.0%145 千円/m²0.0%山口県の地域別データ
徳島県徳島市一番町3丁目295 千円/m²0.0%295 千円/m²+1.7%徳島県の地域別データ
香川県高松市丸亀町380 千円/m²+2.7%370 千円/m²+2.8%香川県の地域別データ
愛媛県松山市大街道2丁目690 千円/m²0.0%690 千円/m²+3.0%愛媛県の地域別データ
高知県高知市帯屋町1丁目215 千円/m²+2.4%210 千円/m²0.0%高知県の地域別データ
福岡県福岡市中央区天神2丁目9,680 千円/m²+2.5%9,440 千円/m²+4.4%福岡県の地域別データ
佐賀県佐賀市駅前中央1丁目235 千円/m²+9.3%215 千円/m²+2.4%佐賀県の地域別データ
長崎県長崎市浜町790 千円/m²+1.3%780 千円/m²+1.3%長崎県の地域別データ
熊本県熊本市中央区手取本町2,100 千円/m²+1.9%2,060 千円/m²+1.0%熊本県の地域別データ
大分県大分市末広町1丁目580 千円/m²+3.6%560 千円/m²+3.7%大分県の地域別データ
宮崎県宮崎市橘通西3丁目240 千円/m²+4.3%230 千円/m²0.0%宮崎県の地域別データ
鹿児島県鹿児島市東千石町930 千円/m²+1.1%920 千円/m²+1.1%鹿児島県の地域別データ
沖縄県那覇市久茂地3丁目1,560 千円/m²+4.0%1,500 千円/m²+3.4%沖縄県の地域別データ

10. 法令根拠(相続税法・財産評価基本通達)

路線価は相続税法第22条の「時価」を画一的に算定するための公的指標として、財産評価基本通達に基づき設定されます。e-Gov 法令検索と国税庁の公式通達ページから正確に整理しました。

評価の原則(時価評価)相続税法 第22条
「この章で特別の定めのあるものを除くほか、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。」(相続税法第22条)。相続税・贈与税の財産評価は「時価」が原則であり、土地については財産評価基本通達に基づき路線価方式または倍率方式で評価することで「時価」を画一的に算定します。

出典: https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000073

財産評価基本通達(路線価方式・倍率方式の根拠)昭和39年4月25日付直資56・直審(資)17
国税庁長官通達「相続税法第22条の規定により、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、時価によることとされているが、その評価方法等についてはこの通達による」と定め、宅地の評価方法(市街地宅地は路線価方式・その他は倍率方式)、地目の判定、画地調整率(奥行価格補正率・側方路線影響加算率・不整形地補正率など)、各種補正率表の運用ルールを規定。実務上の路線価評価のすべての計算根拠が本通達に集約されます。

出典: https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/01.htm

路線価の評価水準(国税庁 公表注記)令和7年分 路線価等 公表時 注記
「路線価は、毎年1月1日を評価時点として、1年間の地価変動などを考慮し、地価公示価格等を基にした価格の80%程度を目途に定めています。」(国税庁「令和7年分の路線価等について」公表本文より)。路線価が公示地価の約80%水準に設定される根拠は税務行政の運用方針であり、設定の最終判断は国税局ごとの土地評価事務に基づきます。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/index.htm

11. 相続実家の評価額を調べる3指標の使い分け

相続実家の「価格」を表す公的指標は3つあります。それぞれ目的・公表時期・水準が異なるため、用途に応じて使い分ける必要があります。本リサーチで扱う路線価は3指標の中で「相続税・贈与税の申告」に直接使う指標です。

指標所管・公表時期用途公示地価との関係
路線価(相続税路線価)国税庁・毎年1月1日基準・7月公表相続税・贈与税の土地評価額算定。「路線価×地積×補正率」で評価。本リサーチで扱う数値はこれ。市街化調整区域など路線価がない区域は評価倍率方式(固定資産税評価額×倍率)を使用。公示地価の約80% を目途に設定(国税庁「令和7年分の路線価等について」公表本文の公式注記より)。基準日は1月1日と公示地価と同じ、公表は7月で公示地価より約4か月遅れ。
出典 →
公示地価(公示価格)国土交通省 土地鑑定委員会・毎年1月1日基準・3月下旬公表一般の土地取引の指標 / 公共事業の補償金算定の基礎 / 鑑定評価の出発点。路線価・固定資産税評価額・実勢査定の起点となる「公的価格」。実勢価格に最も近い「公的価格」とされる。地価公示法第2条に基づき土地鑑定委員会が「正常な価格」として判定。本リサーチ第10弾「公示地価ランキング」も併せて参照。
出典 →
固定資産税評価額市区町村・3年に1度の評価替え・基準年度 1月1日固定資産税・都市計画税・登録免許税・不動産取得税の課税ベース。納税通知書(毎年4-6月送付)の課税明細書に記載。倍率方式では路線価の代わりに使用。公示地価のおおむね70% を目安に設定(総務省「固定資産評価基準」運用上の目安)。3年に1度の評価替え(直近: 令和6年度評価替え=2024年・次回は令和9年度=2027年)のため、評価替え後の地価変動は反映されません。
出典 →

12. HowTo: 相続した実家の路線価を調べて相続税評価額を算定する方法(6ステップ)

相続発生時に「実家がある土地」の路線価を国税庁 路線価図サイトから調べ、「路線価×地積×補正率」で相続税評価額を算定するまでの実務手順(6ステップ)。市街化調整区域・倍率地域の場合の手順も併記。

  1. Step 1: 1. 国税庁「路線価図・評価倍率表」で実家の所在地を検索

    国税庁「路線価図・評価倍率表」サイト(https://www.rosenka.nta.go.jp/)にアクセスし、相続開始日(被相続人の死亡日)の属する年分を選択。実家のある都道府県→市区町村→町名と階層検索し、該当する路線価図PDFを開きます。令和7年分は https://www.rosenka.nta.go.jp/main_r07/index.htm から到達可能。

    参照: https://www.rosenka.nta.go.jp/

  2. Step 2: 2. 実家の前面道路の路線価(千円/m²)を確認

    路線価図上の道路には数字とアルファベット記号が書かれています(例: 「300C」)。数字は1m²当たりの路線価(千円単位 / 例: 300=300,000円)、アルファベット(A〜G)は借地権割合(A=90%・B=80%・C=70%・D=60%・E=50%・F=40%・G=30%)。複数の道路に接する場合は最も評価額が高くなる道路が「正面路線」となります。

    参照: https://www.rosenka.nta.go.jp/

  3. Step 3: 3. 画地調整率(補正率)を適用

    路線価 × 地積 で算定した「概算評価額」に、土地の形状・接道状況に応じた補正率を乗じます。主な補正は奥行価格補正率(奥行が標準的でない場合)・側方路線影響加算率(角地)・二方路線影響加算率(裏面に道路がある場合)・不整形地補正率(形状が四角でない場合)・無道路地補正・がけ地補正など。財産評価基本通達 別表1〜別表9に補正率表が定められています。

    参照: https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/01.htm

  4. Step 4: 4. 路線価がない地域(市街化調整区域・山林等)は倍率方式を使用

    路線価が定められていない地域(路線価図に該当道路の記載がない場合)は「評価倍率方式」を使用。評価倍率表(路線価図と同じサイトで都道府県別→市区町村別→地目別)で倍率を確認し、「固定資産税評価額 × 倍率」で評価額を算出します。倍率は0.8〜1.3程度が一般的ですが、地域・地目(宅地/田/畑/山林)により異なります。

    参照: https://www.rosenka.nta.go.jp/

  5. Step 5: 5. 小規模宅地等の特例の適用可否を確認

    被相続人の居住用宅地(特定居住用宅地)を一定要件のもとで承継した場合、330m²までの部分について評価額を 80%減額(租税特別措置法第69条の4)。事業用宅地は400m²まで80%減額、貸付事業用宅地は200m²まで50%減額。配偶者・同居親族の有無・家なき子特例の適用可否で要件が変わるため、税理士・税務署事前相談で確認することを推奨。

    参照: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm

  6. Step 6: 6. 家じまいくん診断で4選択肢の手残り目安を中立比較

    路線価評価額(相続税のベース)→ 公示地価ベースの実勢価格目安 → 不動産会社の無料査定 を組み合わせ、「売却したらいくら手元に残るか」「賃貸したら年いくら入るか」「解体したらいくらかかるか」を見える化。家じまいくん診断(12問5分・無料)は4選択肢の手残り比較を中立支援します。

    参照: https://iejimaikun.jp/diagnose

13. 路線価変動の構造要因(上昇 8要因 / 下落 1要因 / 横ばい 1要因)

令和7年分路線価の動向を、国税庁公式PDFから読み取れる対前年変動率を起点に、各都市の地理的・経済的特性として整理しました。

さいたま市・大宮駅西口の急上昇(11.9%)
令和7年分でさいたま市(大宮駅西口)が +11.9% と全国都道府県庁所在都市で最大の上昇率。前年(令和6年分)も +11.4% と2年連続2桁上昇。大宮駅周辺の大規模再開発(『大宮駅グランドセントラルステーション化構想』)・首都圏ターミナル需要・コクーンシティ拡張など、東京近郊回帰トレンドが追い風。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

千葉市中央区の継続上昇(11.2%)
千葉市(千葉駅東口)が令和7年分 +11.2%。前年 +14.9% に続く高水準の上昇を維持。千葉駅東口の再開発(千葉駅東口ロータリー再整備・周辺商業ビル建替・千葉中央公園リニューアル)と東京圏ベッドタウン需要の構造的下支え。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

京都市・四条通の上昇(10.6%)
京都市(下京区四条通)が令和7年分 +10.6%。前年 +7.9% から上昇率を拡大。インバウンド観光客の回復(京都市は宿泊単価が全国最上位水準)と祇園・河原町・四条烏丸エリアの商業需要が継続的に強い。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

奈良市・近鉄奈良駅前の上昇(10.1%)
奈良市(東向中町)が令和7年分 +10.1%。前年 +8.2% に続く2桁上昇。インバウンド観光(奈良公園・東大寺・春日大社)の回復と、近鉄奈良駅前商業地の建替需要が背景。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

神戸市・三宮の上昇(9.8%)
神戸市(中央区三宮町)が令和7年分 +9.8%。三宮駅周辺再整備(『三宮構想』)・神戸阪急ビル東館完成・神戸阪急閉店跡地再開発などのインフラ・商業更新が複合的に寄与。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

佐賀市・駅前中央通り(9.3%)
佐賀市が令和7年分 +9.3%。西九州新幹線(武雄温泉〜長崎)の関連波及と佐賀駅周辺の商業活性化に加え、半導体関連需要(隣県の熊本TSMC・福岡半導体クラスター)が物流拠点としての佐賀を間接的に押し上げ。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

東京都・銀座5丁目の上昇(8.7%)
東京都(中央区銀座5丁目)の令和7年分 最高路線価は 4,808万円/m²(48,080千円/m²)・前年比 +8.7%。これは日本全国の最高路線価地点。前年 +3.6% から上昇率を大きく拡大。インバウンド回復・東京駅周辺再開発(『東京ステーションシティ』)・銀座エリアの大型商業更新(GINZA SIX隣接の中央通り)が背景。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

金沢市・金沢駅東広場通り(8.5%)
金沢市が令和7年分 +8.5%。前年 +4.4% から上昇率拡大。北陸新幹線敦賀延伸(2024年3月)の波及、金沢駅周辺再開発、観光需要回復が背景。能登半島地震(2024年1月)の影響を受けつつも金沢市中心部は底堅さを維持。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

鳥取市・若桜街道通りの下落(-3.2%)
鳥取市(栄町)が令和7年分 -3.2%。3年連続のマイナス(令和5年 -3.0% / 令和6年 -3.1% / 令和7年 -3.2%)。47県庁所在都市で唯一の継続下落エリア。人口減少(鳥取県は人口100万人未満)・商店街シャッター化・中心市街地空洞化が複合要因。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

横ばい都市(前年比 0.0%)が11都市集積
令和7年分で前年比 ±0.0% の県庁所在都市は11都市(山形市・福島市・水戸市・前橋市・名古屋市・津市・和歌山市・松江市・山口市・徳島市・松山市)。地方圏の人口100-200万規模の県で「上昇圧力なし・下落圧力なし」の均衡が継続。なお名古屋市(名駅通り)は前年 +0.6% から0.0%に減速し、三大都市圏でも上昇基調が一巡しつつあるエリアが出てきています。

出典: https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/rosenka/01.pdf

14. よくある質問(FAQ 28問)

A. 路線価の基礎

Q. 路線価とは何ですか?
A. 国税庁が毎年1月1日を評価時点として、道路(路線)に面する標準的な宅地の1m²当たりの評価額を定めたものです。相続税・贈与税の土地評価額算定に使用され、地価公示価格等を基にした価格の80%程度を目途に設定されます(国税庁公表本文の公式注記)。路線価が定められている地域(路線価地域)では「路線価×地積×補正率」で評価額を算出し、定められていない地域(倍率地域)では「固定資産税評価額×倍率」を使う倍率方式で評価します。
Q. 令和7年(2025年)分の路線価はいつ公表された?
A. 国税庁は毎年7月1日に当年分の路線価を公表します。令和7年分は2025年7月1日公表で、評価時点は2025年1月1日。本リサーチは国税庁公式「令和7年分都道府県庁所在都市の最高路線価」PDFから実機抽出した最新確報値で、公開時点(2026年5月)における直近公表値です。次回令和8年分は2026年7月1日に公表予定。
Q. 路線価図はどこで確認できる?
A. 国税庁「路線価図・評価倍率表」サイト(https://www.rosenka.nta.go.jp/)で全国の路線価図・評価倍率表が PDF で公開されています。直近年分(令和7年分)は https://www.rosenka.nta.go.jp/main_r07/index.htm 、平成30年分〜令和7年分の8年分が掲載中。都道府県→市区町村→町名と階層的に検索でき、相続発生年分の路線価図を年分指定して取得します。
Q. 路線価は地価公示価格の80%って本当?
A. 国税庁「令和7年分の路線価等について」(公表本文)に「路線価は、毎年1月1日を評価時点として、1年間の地価変動などを考慮し、地価公示価格等を基にした価格の80%程度を目途に定めています。」と明記されています。これは税務行政の運用方針であり、地価公示価格との比率は地点・年により多少のブレがあります。地価急変動期は調整に時間がかかるため乖離が生じる場合もあります。
Q. 路線価と「最高路線価」の違いは?
A. 「路線価」は道路(路線)ごとに定められた1m²当たりの評価額で、1都道府県内に数万〜数十万地点存在します。「最高路線価」はその都道府県内(または特定エリア内)で最も高い路線価を指し、国税庁は毎年7月の公表時に「都道府県庁所在都市の最高路線価」を別表で公開します。本リサーチで扱うのは47都道府県庁所在都市の最高路線価のみで、これは各県の地価動向を象徴する1地点です。
Q. 路線価は誰がどうやって決めている?
A. 国税庁が全国12の国税局(札幌・仙台・関東信越・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・熊本)と沖縄国税事務所を通じて、毎年1月1日を評価時点として定めます。鑑定評価員(不動産鑑定士)の意見・地価公示価格・売買実例価額・精通者意見価格などを総合勘案し、相続税法第22条の「時価」を画一的に算定するための公的指標として設定されます。

B. 47県データ・統計

Q. 全国で最も路線価が高い都道府県庁所在都市は?
A. 令和7年分の都道府県庁所在都市の最高路線価TOP5は ①東京都中央区銀座5丁目「銀座中央通り」48,080千円/m²(4,808万円/m²)②大阪市北区角田町「御堂筋」20,880千円/m² ③横浜市西区南幸1丁目「横浜駅西口バスターミナル前通り」17,200千円/m² ④名古屋市中村区名駅1丁目「名駅通り」12,880千円/m² ⑤福岡市中央区天神2丁目「渡辺通り」9,680千円/m²。東京都銀座5丁目は1986年以降40年連続で「全国最高路線価地点」となっています。
Q. 上昇率が最も高い都道府県庁所在都市は?
A. 令和7年分の対前年変動率TOP5は ①さいたま市(大宮駅西口)+11.9% ②千葉市(千葉駅東口)+11.2% ③京都市(四条通)+10.6% ④奈良市(大宮通り)+10.1% ⑤神戸市(三宮センター街)+9.8%。10%以上の上昇は4都市で、東京近郊(さいたま・千葉)と関西観光地(京都・奈良)の二系統が上位を占めます。前年(令和6年分)TOP5に比べ、京都・奈良の上昇率拡大が顕著。
Q. 下落している都道府県庁所在都市はありますか?
A. 令和7年分で対前年変動率がマイナスの県庁所在都市は1都市のみ。鳥取市(栄町・若桜街道通り)が -3.2% で唯一の下落エリアです。鳥取市は令和5年 -3.0% / 令和6年 -3.1% / 令和7年 -3.2% と3年連続マイナスで、47県庁所在都市で最も継続的に下落しているエリア。人口減少(鳥取県は全国で唯一の人口100万人未満県)・商店街シャッター化・中心市街地空洞化が複合要因。
Q. 横ばい(変動率0%)の都道府県庁所在都市は?
A. 令和7年分で対前年変動率が ±0.0% の県庁所在都市は11都市(山形市・福島市・水戸市・前橋市・名古屋市・津市・和歌山市・松江市・山口市・徳島市・松山市)。地方圏の人口100-200万規模の県で「上昇圧力なし・下落圧力なし」の均衡が継続。名古屋市が前年 +0.6% から0.0% に減速したのが象徴的で、三大都市圏の県庁所在地でも上昇基調が一巡しつつあるエリアが出てきています。
Q. 47都道府県の路線価動向はどう変化している?
A. 令和7年分47都道府県庁所在都市の単純平均変動率は約 +3.6%(家じまいくん独自算出)。前年比 上昇 35都市(74.5%)/ 横ばい 11都市(23.4%)/ 下落 1都市(2.1%)。三大都市圏・観光地・半導体クラスター近郊で強い上昇、地方中核都市で横ばい、人口100万人未満県で下落、という三層構造。国税庁は「全国平均変動率」を公表していないため、本サイトでは47県庁所在都市の最高路線価の単純平均を参考指標として算出しています。
Q. 路線価が一番安い都道府県庁所在都市は?
A. 令和7年分の都道府県庁所在都市の最高路線価 安い順TOP5は ①鳥取市(若桜街道通り)91千円/m² ②前橋市(本町通り)135千円/m² ③松江市(駅通り)140千円/m² ④山口市(山口阿知須宇部線通り)145千円/m² ⑤秋田市(秋田駅前通り)145千円/m²。最高の東京都銀座5丁目(48,080千円/m²)と最も安い鳥取市(91千円/m²)の差は約528倍。47都道府県庁所在都市内での路線価格差は極めて大きく、相続実家の「県内市場感」と「全国比較」を切り分けて評価する必要があります。

C. 3指標の使い分け(路線価・公示地価・固定資産税評価額)

Q. 路線価・公示地価・固定資産税評価額の違いは?
A. ①路線価(国税庁・1月1日基準・7月公表・公示地価の約80%): 相続税・贈与税の評価ベース ②公示地価(国交省・1月1日基準・3月公表): 一般取引の指標・実勢価格に最も近い公的価格 ③固定資産税評価額(市区町村・3年に1度の評価替え・公示地価の約70%): 固定資産税・登録免許税の課税ベース。3指標の差は意図的な政策設計(路線価は急変緩和のため8掛け、固定資産税は安定課税のため7掛け)で、それぞれ用途・公表時期・評価頻度が異なります。
Q. 相続税申告で使う土地評価額は路線価で確定?
A. 相続税・贈与税の土地評価は財産評価基本通達に基づき「路線価方式」または「倍率方式」が原則です。路線価方式は「路線価×地積×補正率」、倍率方式は「固定資産税評価額×倍率」で算定します。一部の例外(路線価評価が著しく不合理な場合等)では不動産鑑定士による鑑定評価額を用いることも可能ですが、税務署との事前協議が安全です。詳細は国税庁タックスアンサーNo.4602(土地家屋の評価)参照。
Q. 公示地価ランキングと路線価ランキングはなぜ順位が違う?
A. 公示地価は「都道府県内の標準地(数百〜数千地点)の平均価格」、路線価ランキング(本リサーチ)は「県庁所在都市の最高路線価1地点」を比較しています。集計範囲が異なるため、平均価格水準が高い県(公示地価上位)と県庁所在都市の最高地点が突出する県(路線価上位)で順位が一致しない場合があります。家じまいくん リサーチ第10弾「公示地価ランキング」と本リサーチを併せて参照することで、両指標の構造的な違いを把握できます。
Q. 実家の路線価が80%基準より高い/低いのはなぜ?
A. 国税庁公表注記の「公示地価の約80%」はあくまで運用目途であり、個別地点では地価急変動期に乖離が生じます。例えば公示地価が大幅上昇した直後の路線価は「設定時の公示地価」をベースにするため見かけ上80%を下回ることがあります。逆に下落エリアでは過去設定価格が残るため80%を超える場合も。実勢査定額との比較では、公示地価ベースで実勢価格を推定し、路線価評価額と比べることで「税務評価が実勢に比べどの程度低めか」を確認できます。
Q. 路線価がない地域(倍率地域)の評価方法は?
A. 市街化調整区域・山林・農地など路線価が設定されていない地域は「評価倍率方式」を使用。固定資産税評価額に国税庁公表の倍率(地域・地目別に毎年改定)を乗じて評価額を算出します。倍率表は国税庁「路線価図・評価倍率表」サイト(https://www.rosenka.nta.go.jp/)の都道府県別ページから「評価倍率表」を選択して確認可能。倍率は0.8〜1.3程度が多いですが、地域・地目(宅地/田/畑/山林/原野)により異なります。
Q. 公示地価と路線価のタイムラグは?
A. 公示地価は毎年1月1日基準で3月下旬公表、路線価も毎年1月1日基準で7月初旬公表。基準日は同じでも公表時期に約4か月の差があります。路線価は公示地価のおおむね80%水準に設定されますが、設定時には公示地価をベースに調整されるため、地価急変動期(例: 金融政策変更直後)は「路線価公表時点で既に乖離」する場合があります。相続税申告時は死亡日の属する年分の路線価を使うため、年初に死亡した場合は7月の路線価公表後に申告作業を本格化する流れが実務的です。

D. 相続実家の評価実務

Q. 相続実家の評価額はいつ時点の路線価を使う?
A. 相続税申告での土地評価は「相続開始日(被相続人の死亡日)」が基準時点。死亡日の属する年の路線価(その年の7月公表)を使用するため、年初に死亡した場合は7月以降に申告作業を本格化させるのが実務です。10か月の申告期限(相続税法第27条)を守るため、死亡当年の路線価公表前は前年路線価で仮計算しておき、新路線価公表後に確定させる流れが一般的。
Q. 実家の地形が複雑で評価が難しい場合は?
A. 土地評価は「路線価×地積×補正率」が基本ですが、補正率は20種類以上(奥行価格補正・側方路線影響加算・不整形地補正・無道路地補正・がけ地補正・容積率異なる2以上の地域にわたる宅地の評価など)あり、複雑な土地は税理士でも判断が分かれます。①税理士に相続税申告を依頼 ②必要に応じて不動産鑑定士に評価依頼(5〜30万円) ③税務署の事前相談 のいずれかが安全です。
Q. 実家が複数の道路に接している場合(角地)の評価は?
A. 正面路線と側方路線(または裏面路線)に接する角地は「側方路線影響加算率」または「二方路線影響加算率」を適用して評価額を加算します。加算率は0.03〜0.10程度(地区区分別)で、財産評価基本通達 別表2に定められています。正面路線は「路線価×奥行価格補正率」が最も高くなる路線を指し、複数候補の中から計算で決定します。実務では税理士または専用ソフトでの判定が安全です。
Q. 実家の建物部分の評価はどうする?
A. 建物(家屋)の評価は土地(路線価評価)とは別。①相続税評価: 固定資産税評価額をそのまま使用(地方税法と同じ) ②売却時の実勢価格: 築年数・構造別の減価償却を反映(木造は築22年で会計上の減価償却終了、市場では築20年超で建物価値ほぼゼロのケースが多い)。古家付土地として売却する場合、建物部分は0円〜数十万円程度で評価されることが一般的です。
Q. 小規模宅地等の特例で評価額が下がるのは?
A. 被相続人の居住用宅地(特定居住用宅地)を一定要件のもとで承継した場合、330m²までの部分について評価額を 80%減額 する制度(租税特別措置法第69条の4)。事業用宅地は400m²まで80%減額。本特例の適用余地がある場合、相続税評価額が大幅に下がるため、配偶者・同居親族の有無、家なき子特例の適用可否を含めて専門家に確認することを強く推奨。家じまいくんの小規模宅地特例適用判定ミニツールも参考になります。
Q. 路線価評価額より高く売れた場合の税金は?
A. 相続税は「路線価評価額」で課税されますが、相続後の売却時の譲渡所得税は「実際の売却価格 - 取得費 - 譲渡費用」で計算。路線価評価額より高く売れた分は、相続税では課税対象外ですが、譲渡所得税の対象となります。ただし「取得費加算の特例」(租税特別措置法第39条)により、相続税申告期限から3年以内の売却は相続税額の一部を取得費に加算可能で、譲渡所得税が軽減されます。詳細は家じまいくん リサーチ第5弾「相続不動産 譲渡所得税 完全ガイド」参照。

E. 家じまいくん診断・関連リソース

Q. 実家の路線価を3指標すべて調べるのは大変です。簡略化できる?
A. 家じまいくん診断(12問5分・無料)では、実家の住所と簡単な情報を入力するだけで、路線価・公示地価・周辺取引事例の自動取得 + 4選択肢(売る・貸す・住む・壊す)の手残り目安比較を一括実施。3指標の調査を自分で行う前に、まず診断で「全体感」を把握する流れが効率的です。診断結果は出典付きの公式データに基づき、税理士・司法書士相談前の判断材料として活用できます。
Q. 路線価ランキングは何に使える?
A. ①相続実家の「自分の県の市場感」把握 ②売却タイミング判断(前年比上昇エリアは早めに動く / 下落エリアは慎重に) ③相続税申告での「評価妥当性」セルフチェック(路線価が公示地価の80%付近にあるか) ④不動産業者・士業の地域マーケティング ⑤メディア・記者の地域記事ネタ。出典 URL を全て明示しているため、転載・引用は出典明記の上自由に行えます。
Q. 路線価以外の地価指標も知りたい
A. 路線価(国税庁・1月1日基準・7月公表)の他に、①公示地価(国交省・1月1日基準・3月公表)②基準地価(都道府県・7月1日基準・9月公表)③固定資産税評価額(市区町村・3年に1度評価替え)④実勢価格(国交省 不動産情報ライブラリ「不動産取引価格情報」)の4指標があります。本リサーチでは路線価を扱い、公示地価は家じまいくん リサーチ第10弾「公示地価ランキング」、固定資産税評価額の使い分けはセクション「7. 3指標の使い分け」と HowTo セクションで整理しています。
Q. リサーチ第11弾と他のリサーチの違いは?
A. 本リサーチは家じまいくん リサーチ 通算11本目の「路線価」フォーカス版で、相続実家の「税務評価額の出発点指標」として設計しています。関連リサーチは ①第1弾 全国空き家データ ②第2弾 相続実家100問 ③第3弾 4選択肢比較 ④第4弾 解体相場+47県補助金 ⑤第5弾 譲渡所得税ガイド ⑥第6弾 賃貸転用ガイド ⑦第7弾 相続放棄ランキング ⑧第8弾 相続税申告事績ランキング ⑨第9弾 死亡数+高齢化率ランキング ⑩第10弾 公示地価ランキング。11本セットで「相続実家の意思決定に必要な公的データ」を網羅。

15. 出典一覧(2026-05-18 確認)

一次(公的統計・法令)

関連 公的指標(公示地価・固定資産税評価額)

相続実家の「税務評価額」と「実勢価格」を一括で

路線価で「相続税評価額」、公示地価で「市場感」、固定資産税評価額で「課税ベース」を確認したら、家じまいくん診断(12問5分・無料)で「売る・貸す・住む・壊す」の4選択肢の手残り目安を中立比較。3指標の調査と4選択肢比較をワンストップで支援します。

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関連リサーチ(家じまいくん リサーチ 全11本)

本リサーチは家じまいくん リサーチ 第11弾。相続実家の意思決定に必要な視点を、全11本のリサーチで網羅しています。

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本リサーチは 2026-05-18 時点の国税庁 令和7年分 路線価(最新公表値)と関連法令に基づきます。路線価の数値は公表後に異同訂正が生じる可能性があります(国税庁 公表上の注意 参照)。相続実家の具体的な評価・売却判断・税務申告は、必ず不動産鑑定士・税理士・司法書士などの有資格者にご相談ください。本記事は法的助言・税務助言を目的としたものではありません。